ほんとうに会社員のほうが安心か? その1
いつか起業したい、でも、安定した会社員という立場を手放すのは不安、というご相談をよくいただきます。
「起業」というとハイリスク、会社員のほうが「安定」というイメージを持たれる方が多いようですが、大前提として、ほんとうに会社員は安定しているのでしょうか?
「 いまの会社を辞めたら、ほかに行くところないから、このままずっと定年まで頑張ります。」
むしろ、こうした考え方のほうが、ハイリスクと思うんですよね。
勤務先の会社がいつまであるのか分からないし、ましてやずっと雇って貰えるとも限らないわけですから。
また、人生100年時代と言われているように、仮に65歳まで無事、会社員として働くことができ、定年を迎えることができたとしても、
残りの人生働かず、年金や貯蓄だけで悠々自適という方はごく一部だと思うんです。
仮にそうであったとしても、働かずに残りの人生を過ごすというのも、面白みのない人生だと思うのですがいかがでしょうか?
投資の世界に、「卵をひとつのカゴに盛るな」という格言があります。
卵を一つのカゴに盛るのではなく、たくさんのカゴに分けて盛っておけば、もし何かあったときにも、すべての卵を失うことはない。
リスクは分散しなさいよ、という投資の考えなのですが、
いうまでもなく、この会社でしか働けない、という考えは、一つのカゴに盛っている状態。
リスクが高い働き方だとは思いませんか?
たくさんの働き方を持っていたら、もし何かあったときにも、安心ですよね。
「 そんなこと言われても、いまさら働き方を増やすなんて無理!! 」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ほんとうにそうでしょうか?
月並みな表現ですが、何かを始めるにおいて、遅すぎるということはないと思うんです。
ここで、過去、当サロンに通われていたお客さん(以下、Yさん)のエピソードをご紹介いたします。
Yさんは、60歳となる専業主婦。お孫さんがいらっしゃるおばあちゃん。
当サロンに通ってくださっているときに、Yさんから、突然、「 私も加藤さんのようにセラピストとして働きたいから、私にセラピストのスキルを教えてください 」と申し出を受けました。
はじめは冗談かと思いましたが、Yさんは本気。約半年間かけて、マンツーマンでセラピストのスキルを指導しました。
すると、Yさんからは次に「 私も加藤さんのように部屋の一室を使って起業したいので、私をコンサルしてください 」との申し出を受けました。
もう冗談ではないことは分かっていたので、続いて、半年かけてYさんをコンサルしました。
約1年かけて、Yさんにセラピストスキルを伝え、コンサルをした結果、Yさんは、その後、ご自宅の一室を改装し起業。
いまでは予約のとれないセラピストとして活動され、ご家族もびっくりするほど、稼がれていらっしゃいます。
「 加藤さんのおかげで何かを始めるにあたり年齢って関係ない! ということを確信しました、ほんとうにありがとうございました!」とYさん。
むしろ、それは私のセリフで、大変失礼ながら、当初、Yさんがここまで頑張られるとは思ってもおらず・・。
Yさんをサポートさせていただくなかで、私のほうこそ、何かを始めるにあたり年齢は関係ない、ということを学ばせていただくことができました。
ただ、一方で、会社員マインドに染まり切っていなかったYさんだからこそ、ここまで変わることができたのかも、と思う時があります。
会社員マインドとは、
行動しなくても変われることが
できると思っている
行動しなくても与えてもらえると思っている
変わらなくても大丈夫と思っている
という、思い込みです。
非常にトゲのある表現になってしまいましたが、起業してうまくいく人、いかない人は、いかにこの会社員マインドから抜け出すことができるかどうかにかかっていると思います。
というのも、私自身、会社員を辞めて、起業してから、この会社員マインドから抜け出すことができずほんとうに苦労しました。
そして、いま「いつか起業したい!」という方をサポートしていますが、会社員として過ごした時間の長い人ほど、このマインドから抜け出せずに苦労しています。
つづく。
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