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教師じゃない僕が教育現場で思うこと

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#マイプロジェクト

高校生マイプロ2023が感動的だったワケ

2023年12月3日、気仙沼でプロジェクトを起こし探究してきた高校生のプレゼン大会「気仙沼の高校生MY PROJECT AWARD 2023」が開催された。2017年より毎年企画してきたが、AWARDとして市長賞を一人選ぶことの意味が初めて分からなくなった。というくらい感動的だった。7年経って見えた到達点が、企画としての自己否定だった。 考えられる理由は2つ。今年エントリーして登壇した12名の高校生が、全員「自分ゴト」として語っていたこと。「気仙沼学びの産官学コンソーシアム

コロナ禍で動きはじめた高校生〜2020を総まとめ〜

「球技大会も無くなりました。このままだとコロナに青春が奪われてしまう」オンラインでスマホ越しに高校生がつぶやきました。1ヶ月前まで高校生活を謳歌していた新2年生の女子生徒でした。2020年3月2日から終わりの見えない休校期間に突入していた時期のことです。 私は宮城県気仙沼市に住んでいて、NPOで教育事業に取り組んでいます。気仙沼の中高生が取り組むまちづくり活動などプロジェクト企画を通じた探究的な学びのお手伝いを、学校と連携して進めています。プロジェクト型学習(PBL)という

新教育格差は融けるか?高校生とClubhouseを使ってみた感想

毎週高校生とオンラインで集まって、ゼミを開いています。ゼミと言っても私が何か教えるワケではなく、高校生が各々取り組むプロジェクトをブラッシュアップする「探究ゼミ」や、Society5.0のツールやサービスについての動画を視聴して対話する「未来ゼミ」をやってます。 メガヒットSNSの黎明期を体感したいアワードが終わり高校生の探究活動も一区切りついた1月27日のことです。「新しいSNSだってー!」と妻からLINE。ネット記事のリンク。 「音声版Twitter」として、今話題の

タブレット片手にさっさと学校を飛び出せばいい

タブレット授業開始  気仙沼市内小中学校 2021年1月22日の地元紙「三陸新報」です。「その時歴史が動いた」ですよね、これはもう。10年後子どもたちにこの記事を見せたら「じゃあこれ以前はどうやって勉強してたの?」と聞かれるでしょう。私が「ケータイがなかったころ、どうやって仕事をしていたのか」想像できないのと一緒でしょう。 それ以前はね、黒板を見ながらノートに鉛筆で手書きで書いてたんだよ。教科書とは別にプリントもその都度配布してね。先生はプリント配るのが上手だったんだよ。

「探究学習って何なの?」と中学生に聞かれたら

私は気仙沼の公立の中学校で「探究学習」のサポートをする仕事をしています。探究学習って何でしょう? 10 × 10 = □ これが従来の学びだとしたら、 □ × □ = □ これが探究学習の形になるでしょう。従来の学びだと「問い」を出されて「唯一解」を教えてもらいます。10が10個あるから正解は100です、と。一方、探究は「問い」から自分たちでセットします。するとだいたい絶対解がないものになります。ですので、仲間たちと協力しながら「納得解」を出すという作業が待ってます。