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私がビジネス中国語をものにするまで

ふと、昔のツイートを見直していると、自分がビジネス中国語をどのようにしてものにしたのかを書いたツイートがあり、我ながら中々いいこと書いてるなと思った(笑)ので、ここで再度紹介するのと、補足をしてみたいと思う。

過去のツイートより

要は自分が何をやっていたかというと、ビジネスで一番肝要となる商談の導入部〜商談の終了までにおいて、営業(提案)がうまい人の喋りを録音しておいて、後に紙に全て書き起こし、それを分析しながら中国語でビジネスをやり合う際に非常に役に立つ言い回しやフレーズを別でピックアップ。それを毎日カンペなしですらすら言えるようになるまで反復練習した、ただこれだけである(語学は瞬発力命。特にビジネスの場面では)。そして、後は場数を踏む。毎回商談終了後に良かった点と反省点を洗い出し、反省点についてはこういう言い方、返し方をしようと考えなおし、そしてシャドーイング。やることは至ってシンプルである。

これは中国語に限らず、英語など多言語でも有効だと思う。実際、英語もそうやって鍛えていった。本で勉強した言葉やフレーズが全く使われていなくて通じなかったりするなか、「なるほど、そういう言い方するんだ」とか「意外とアメリカ人もオブラートに包んで話をするんだな」とか色々気づきがあり勉強になった。

中国語の洗練を受けた時期もあった

東莞で働き始めた当初、工場の工員からマネージャー、サプライヤーの担当者と中国語にて話をするにあたり、「瞬発力の無さ」により相手から喋るのをめんどくさがられ、当時の上司に直接「担当を変えてくれ」と言われたり非常に悔しい思いをした。

留学時の中国語の先生のようにビジネスの場面ではこっちが言うのを相手は待ってくれない。卓球のように会話というラリーを続けていかなければ全く相手にされないのである。

Time is money. (时间就是金)

まさにこの言葉に尽きる。私はその日から自分の言いたいことをリスト化し、中国語に変換した後、すっと言えるようになるまで繰り返し声に出して練習した。ある程度慣れてくると、一人二役・三役で状況を想定して、一人で喋り相手とやり合う場面を練習しまくった。

このような生活を2か月程続けていると、自然と「瞬発力」が高まり、相手との会話もつまることなく、ラリーを続けることが出来るようになった。こうなってくると、相手側の態度も変わってきて、何か頼みごとがあった時でも話が通りやすくなった。もちろん、彼らとの飲みニケーションも欠かさなかった。気が付いたら自分のベッドで服や靴を履いたまま寝ていたことも一度や二度ではないし、トイレの便器に抱き着いて寝ていたこともあった(行方不明になったと周りは大騒ぎして警察に通報していたらしいw)。

語学(外国語)は所詮コミュニケーションツールの一つ

ビジネスで使う外国語というのはあくまでビジネスで結果を出すための補助ツールである。多くの外国語学習者がここを勘違いしている。もちろん、好きでずっと勉強した外国語を使いながら仕事に活かしたいと考えることは、ごく自然であり理解も出来る。

ただ、前述のようにビジネスはビジネスである。Time is money, my time is money.という視点がないと、相手の時間をいたずらに奪うだけでなく、相手の自分への評価も下げることになる。

語学が出来るにこしたことはないが、ビジネスの世界のおいてはまず「ビジネス力」が一番大事である。いくら語学が出来ようが、仕事未経験なものに大事な工場管理や商談をまかせられるはずもない。

ビジネス書を読むことは非常に良いことだ。著者の何十年の経験を2,000円未満で買うことが出来、数時間のうちにその内容を知ることが出来る。ただ、ビジネス力に裏打ちされたものがなければ、ただ読書しただけでは本当にその本の内容を自分のものにすることはできない。あくまで机上の空論レベルにしかなりえない。実際のビジネスで色々経験を積むことによって、失敗を重ねることによって、ビジネス本の価値が理解できるようになる。

語学も一緒で、家に閉じこもってひたすら語学本とMP3の音源を聴いてるだけではダメである。自分の発音を録音し、ネイティブの発音とどう違うのか研究することも必要だし、一番はネイティブの友人を作るか教師に教えを請い頻度を上げて実際に話す練習を行うことが重要である。実生活から自分が習得したい語学漬けの生活に追い込むのである。

私は学生時代周囲に中国人の知り合いがいなかった為、毎日母親に中国語で話かけていた(母親はガチの関西人w)。NHK中国語会話、NHKラジオ講座、とにかく一日中中国語に触れる時間をとにかく増やした。留学にも行った。それでも私はまだ足りないと思い、大卒後香港で就活を行い、東莞で「濃い」2年間を過ごすことによって、ビジネス中国語をものにしていった。

更に、今の私のビジネス中国語の基礎が完成したのは、現在の会社に入っての最初の2年間である。取引先であり、代理店である台湾人の凄腕営業マンを目の前にして驚愕し、自分の能力不足を嫌程思い知らされた。あの経験があったから、自分を追い込んで必死に勉強して実践することが出来、今の自分がある。

まあ、色々書いてみたが、要は「自分の立ち位置を常に俯瞰する」するということは何事も重要であると考える。そして、現状自分に足りないものを分析出来たら、それを不足する為に色々努力する。もちろん、努力する方向を間違えると伸びないばかりか、とんでもない無駄な時間と労力を費やすだけになってしまう。

また、「他責することをやめ、自責するようにする」することも上述の点と同じぐらい大事である。環境や人のせいにしない。現状を変えたければ自分を変えるしかない。愚痴や人を責めても自分は永遠に成長しない。

「中国語うまくならないな、何でだろう…」と考えない、「どうしたらうまくなるだろう?どこかに問題点はないか?」と考え、分析して問題点を洗いざらいする。問題点が見つかれば後は改善すればいいだけ。

おっと、長くなったので今回はここらへんで筆を止めておこう。このテーマはまた気が向いたら別の切り口で書いてみることとする。

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