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【中国語心得(3)】日本人がつまづきやすい中国語の発音

昨日とあるフォーラムに参加していた。

日本国駐上海総領事館の副総領事が登壇され、カンペなしで流ちょうな中国語で喋られていた。流石外務省のエリートである。見事としか言いようがない。

ただ、如何せん彼も日本人、ところどころに日本人的「訛り」だったり、しっかり発音できていないところがあった。これは日本人共通の苦手意識のある発音なのかもしれないと思い、今回取り上げてみることとした。

◆ri

これは日本人中国語学習者が最も苦手とする発音のうちの一つかもしれない。これがちゃんと発音できないということは、私は日本から来ました、日本人ですという言葉もちゃんと伝えられないという悲しい現実が待っている。

◆-eng

これも日本人が苦手とする発音である。もともと「e」の発音がちゃんと出来ていない人は確実に発音できない。「e」はエを発音する口の形で「オ」を発音するのだが、オの前に実は小さい「ン」がありそれを発音するような意識で「オ」を吐き出す。で、-engだが、よく-enと区別が出来ないという人が多い。字を見ればわかるようにgで終わるのか、nで終わるかの違いである。多言語にたくさん触れていると分かるが、多くの言語でこのgは発音は殆ど消えていたり、はっきり発音しないことが多い。だが、gが付く意味は前のnと相まって「ング」的な音になることを意味する。つまり、はっきりとはグと発音しないが発音する意識を持つとかなりいい感じになる。そうすると顎をしっかり下に引く意識が出てくるはず。-nタイプは、エヌと発音するのだから、-ヌゥで終わるイメージ。ただ、これもはっきりと発音してはいけない。難しい。個人的には日本語の「縁」(えん)に発音が近いかなと思っている。

◆yu, xu,qu

所謂ドイツ語のウムラウト的な中国語の発音で、日本人の難敵である。そもそもピンイン自体そのまま英語読みしても発音が本来の中国語の音と全然違う。この点ピンインを策定した方々達はもっとそこら辺に気を遣って作って頂きたかった。この発音はドイツ語のウムラウトに似ているようで、似て非なるものである。どちらかと言うと語尾に「ィ」が入るイメージである。ちなみに、1歳の私の娘も「去」の発音がまだ出来なくて「qih」になっている。「ウ」を発音する口の形でより口を丸めて細くしウーと発音すると同時に小さい「イ」を絡めていく感じ。

◆he, ge

和,喝,歌,哥などがあるが、これを広東語発音的な「ho」「go」と発音してしまう。これは「e」の発音をしっかりものにしていないことから来る弊害である。


◆zi

これをzuと発音する人も多々いる。これも正直ピンインを策定したお偉い方達に文句言いたいのだが、もう決まったことなので仕方ない。iという表記にも関わらず聞いた感じだと「ズゥー」に聞こえるのはよく分かる。「イ」の口の形を作りながら「ウ」を弾きだすのである。もちろん、日本語の「イ」よりも更に横に口を開くイメージ。


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