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私の履歴書(1)中国へ足を踏み入れたきっかけ

※以前NOTEで書いてたものを改めて書き直すことにした。


中国に興味を持ちだしたきっかけ

そもそも私が中国に興味を持つきっかけとなったのは、とある本に出会ったからだ。

その名を「三国志」(吉川英治)。

夢や野心を抱いたたくさんの魅力的な人物が登場しては、塵となっていく。元々歴史好きだった私は(大学入試の世界史は150点満点中147点だった)、この魅力的な「物語」に没頭していた。

1回目の読書では全然人物が多過ぎて頭に入らなかった為、2回読んだのを覚えている。

とある日、たまたま近所の本屋さんに行くと、漫画コーナーに「三国志」(横山光輝)というのがあるではないか!

そこから私の三国志60巻全てを集める日々が続いた。お年玉をなけなしにはたいて買っても全巻揃えられないその壁は、まさにゲームオブスローンズの「Wall」のような存在だった(笑)

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当時、クラスメートの中には既に「三国志マニア」なるものが数名おり、そこから三国志の世界は更に広がっていくことになる。もちろん、ゲームの存在も大きかった、私が初めて遊んだのは光栄の「三国志2」だった。お気に入りの人物に感情移入して遊びまくったのを覚えている。

ちなみに、横山光輝三国志の最後の巻である60巻を買うのに難儀した。家の付近の書店には軒並み何故か60巻がなかった。在庫切れだという。仕方なく、隣の市の本屋や大阪にまで出かけたこともあった。それでも見つからなかった。

焦る私に、救世主が現れた。同じクラスのO君だ。

「お前60巻欲しがっとったよな?俺要らんからやるわ」

おおおお、神様…そいつに感謝の意を表し抱き着こうとしたその瞬間、

「いや、俺60巻しか持ってへんくて、内容よう分からんし持っててもしゃあないやん?」

な、なんだと……なんで60巻だけ持っとんねんワレ!

さては、お前が近所の本屋の在庫を買い占めたのか!


気付けば歴史書を読み漁る日々

その後、「三国志」を卒業した私は、「史記」にどっぷりとはまった。今でも三国史よりも好きな歴史書である。

あの長い戦乱の世の中に、これまた三国志以上に魅力的な人物がわんさか出てくるのである。しかも、人物のエピソード一つ一つがたくさんの啓示を含んでいて人生の羅針盤と言えるような内容だった。

※中国の歴史書で好きなのは、「史記」と「貞観政要」の二つ。

特に、私が好きだったのは燕の「楽毅」魏の「魏無忌」(信陵君)の2人であった。頭がよく、それでいて腰が低く、義理堅い人物。まさに、私が目指す領域にいる人達だった。楽毅は三国志演義でも人気の諸葛孔明が敬愛していた人物としても有名で、私は2000年の夏に彼のお墓に行ったものである。(北京市房山区)

※当時は「望諸君墓」の石碑1つしかなかったが、今では綺麗に整備されているようだ。嬉しい。

そして、忘れてならないのは、史記の著者である司馬遷である。彼は父親の意思を受け継ぐため、辱めを受け宦官となっても生き残り、史記という歴史書を書ききった。彼の不屈の精神は今でも私の心の中で生き続けている。

※留学帰国前に最後にどうしても行きたかった司馬遷のお墓参りをすることが出来た。彼からものすごいパワーをもらった気がした。

>>>私の自己紹介はこちらをどうぞ。


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