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既読書紹介vol.7

「本当は比べられないものを比べ続けていたら、いつか、本当は切り捨てちゃいけないものを切り捨てちゃいそうな気がする」

突きつけられたこのセリフに、最近の自分の焦りを言い当てられたように感じた。
どの業界にも、先人がいて
自分より活躍している人がごまんといて
自分は何やっているんだろうと思う反面
いや、質は私の方がとか思っていたりする。
人の欲求は、多種多様なわけだから
自分が提供できることと、多様なところのどこかと重なれば、いいはずなのに、
提供できていない他の方のスポットライトが気になってしまう。
そうこうしているうちに
自分自身の目指す本質すら、見失ってしまう。

そんなジレンマを
「発信者」の視点で、問いかける一冊
朝井リョウ著『スター』

「…作ったものを差し出すときに、誰かを裏切ったり騙す気持ちがない作り手でありたい」
と思うことすら、
形を整えることにだけ執着しているという気づきになる。
形が違っても、それを欲する人との間には、唯一無二の世界が作られる。

この小説は、映像発信する若者を主人公にしているが、
「表現する」「伝える」なりわいとして、
気づかされることの多かった。
これ、キャリア授業の事前課題とかでも、使えそうかもとか思った。

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