6/3の粒「光から闇から光」

30日間の幸福が たった1日の嘘やごまかしで打ち消される
100本の薔薇の花が たった1回の知らない愛で枯れてしまう

そして
濡れそぼる 宇宙への扉は 乾いて閉じる
蝶々の羽の甘美な触感が
ぬらぬらとした毒薬を含んだ蛇と変わる
身体中から 悪心がぶつぶつと吹き出す
泣きながら 怒りがわき
怒りながら 哀しみに泣く

否定の粒は 血液とともに全身を巡るけれど
決して 表には出てこない
出せない

わたしがわたしを破壊する

あと何十分 瞳に闇をやどせば 
何も知らなかったあの時に戻れるの?

だれか助けて
新しい何か 助けて
そんなものはない
助けることができるのは わたしだけ
わたしだけなのだ

詩を 詩を 詩を
暗闇のポエジィ
黄昏のポエジィ
その先のポエジィ

光のポエジィ

屈してしまった時間
背中に 計画的で単純なライオンの鳴き声

光になりたいと 願う朝がやってくる

幸福の1日目
薔薇の花1本目

もうなくさないと 誓う朝がやってくる
そして
詩を、かく

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