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バナナで儲かるかもしれないという話

今日、友達から「こんなビジネス有るらしいのだけど!」というLINEがきた。

なんでも、バナナの農家になると儲かるという話のようだ。

さて、凍結なんちゃら法については、この「もんげーばなな」の記事についてはよく読んだこともあるので、面白い方法ではあると思う。その開発に情熱を燃やしてきた岡山の事業者様の活動も尊敬している。ただ、それでこのバナナ農家になることが「儲かる副業(複業)」になるのかは別の話である。楽で、資金も必要なくて、

https://www.nocs.cc//study/geo/bananas.htm

ちょっと古いデータですが、世界の動向が分かりやすい。

https://www.stat.go.jp/naruhodo/c3d0807.html

で、最近も含めて、家庭の消費金額。ほぼ横ばいですな。

バナナを買うところは圧倒的にスーパーになってきている。町の八百屋さんがなくなってきているから。通販やコンビニも増えてきているがまだ微々たるもん。(下のリンクは農水省資料)
www.maff.go.jp › seisaku › kazyu › pdf › 05_data3

肝心の、国産バナナの成長性だが、とりあえず記事をひとつ。
https://www.agrinews.co.jp/p48817.html

価格については、小さいもので1㎏(10本程度)2400円程度。1本でも300円くらいや、それより高くなるものが多い。果たして、この価格のものがどんどん日本の市場で伸びていくだろうか。私は「ない」と断言する。

さて、いわゆる「ブランディング」にはいくつかの方法があるが、「低価格が当たり前だったもので、高級感を売りにする」のは、かなり難しい部類である。たとえそれが国産であろうと。そして、ある程度売れたとしても、その維持が非常に難しい。
いい例が、焼酎だ。イモ焼酎といえば、30年前は安いお酒として、高級なものが世に出るなど思われもしなかった。しかし、ある時を境に森伊蔵など高級な芋焼酎が市場を席巻する。それから10数年、その高級焼酎たちは、いまは一部の愛好家がいるだけである。

何が言いたいかというと、「高級品」という市場は既にあふれている。1本300円もするバナナがある程度伸びたとしても限界はあり、それを維持するには並大抵の努力では足りない。それが、「楽に新しい事業ができます」のような、無料セミナーがはびこるというのはどうかと思う。

と、いろいろ探していたら、怪しい投資話をいろいろ集めているサイトでこんな記事があった。
まあ、金額があまりにも、というところと、鹿児島などの農場の怪しさを解説してくれています。ああやっぱり、、、というところですが。

おそらく、ですが下記のようなビジネススキームなのではないかと。
出資者⇒このアグリなんちゃらの一口株主のような形になる。低資金ということは、施設やバナナの苗を新規の人に「提供」して、収穫物をこの会社が買い取るスキーム。買い取り価格はこの会社が設定するので、おそらくめちゃ安い(種の開発費用などの回収)と思われる。何年後に回収できるかなどの資料は渡すかもしれませんが、その通りに行かないことは契約上はちゃんと明記されているでしょうな。

複業というか、安く使われるだけ。施設は、その新規参入者に「創業」という形で子会社を作らせて金融公庫などの融資を使わせる事で費用を賄うのかもしれません。しかし、そうなったら、高すぎて誰も買わないバナナの苗と公庫の低利とはいえ借金が残るだけかもしれません。

バナナの皮で滑って転ぶよりも痛いことになるとは思う。願わくば、国産バナナが変な風評被害が起きませんように。




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