命の連鎖が一つ増えた日
今日はわたしの母の誕生日です。
わたしを生み育ててくれた母が、その母からこの世に生み出された日。
わたしの一つ前の命の連鎖が起こった日です。
決して「いい子」ではなかったわたし。
母は若くにわたしを生んだので「若い母親の子だから…」と思われないように、と厳しく育ててくれました。
うまくできることは褒められず、うまくできないことはけなされて。
わたしが自己肯定感も自己価値観も低くなったのはそのせいだ、と恨んだ日もありました。
大人になったある日、昔の写真を見ました。
若い若い、本当に若い母が、生まれたばかりのわたしを抱いている写真。
愛おしそうに赤ん坊のわたしを見つめて微笑んでいる母の姿を見た時に、衝撃を受けました。
なんや、わたし愛されてるやん。
ここに愛情以外の何もないやん。
こんなにも大切に思ってもらえてるんや。
そう、ただ単に母は愛情表現が下手な不器用な人だったんだって、その時気づいたのです。
わたしの思い違いでした。
若い母が不器用なりに一生懸命捧げてくれた愛を、受け取らなかったのはわたしの方でした。
今はそんな厳しかった母も、不器用な母も、全部まとめて愛おしいです。
大切なお母さん。
生んでくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
長生きしぃや。
やっと大人になりつつあるわたしを置いてくなよ。
照れくさくて本人には口が裂けても言えない言葉を、ここに残しておきます。
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