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勘違いしがちなコミュニケーション能力について

今日は朝から(一社)フミダスさんによる、今年度のチャレンジプログラム挑戦メンバーに対する研修を実施していただいた。
毎年、毎回感じることだけど、この研修って参加している学生だけでなく、それを横で見守っている自分自身にとっても学び深い場になっている。初心に戻るというか、大事なことを再認識して襟を正す感じで。

そのなかでも今回はコミュニケーション能力を高める方法についてもレクチャーで触れられていたので、そのことについて取り上げようと思う。うちの学生たちも含めて、少し勘違いしているなって思うことが日常的に結構あるので。



コミュニケーションの捉え方に対する誤解

今日のレクチャーの一節において、コミュニケーション能力を高める方法を考えるうえで強調されていたのが、「伝えた」ではなく「伝わったか」が重要であるということ。
これは、ほんとにそうだなって思った。

コニュニケーション能力が高いと勘違いしている人の多くは、とにかく人前で話すのが得意だということを根拠にしていることが多い気がするけど、それってどうなの?って話。
具体的には、自分が話したいことを相手の反応は気にせずに話しているだけのケースや、一方的に伝えることで伝えたと思い込んでいるケースなど。

けど、実際は、相手あってのコミュニケーションという意味では、自分の言ったことが、ちゃんと相手に伝わっていなければ、もっというと、相手がその求めに応じて何らかの行動を起こしてくれなければ、伝わったとは言えない。つまり、コミュニケーションは成立していないことになる。
コミュニケーションおよびその質について考えるうえで、そのことを理解しておくことはすごく重要だと思う。

コミュニケーションがうまく取れていないケースとその原因

これがうまくいっていない分かりやすい例をあげるとこんな感じ。
他者との協働でものごとを進める際、大なり小なりトラブルが発生することはあると思う。そして、その原因が、コミュニケーション不足っていうケースもよくある。具体的には、協働先の相手に何かを依頼したのに、伝わっておらず、ものごとがスムーズに進まないみたいな感じ。最悪の場合、そのことで齟齬が起きて、信頼関係を壊してしまうことも。

そんなディスコミュニケーションが起こった場面において、当事者がこんな反応をする。
「私は伝えました」

そういうときは、どういう伝え方をしたのか?その時の気持ちとか感情は一切関係なく、客観的事実だけ確認するようにしている。
口頭であればその内容を、文章であれば文章そのものを。

すると、大抵こういうことになる。
それじゃ相手には伝わってない。
伝わったことになってない。
それだと相手はどうしたらいいか分からない。
そもそも、相手からの話が理解できてない。
等々。
これらは、相手目線で考えれば一目瞭然であることがほとんどで、その原因としては、相手目線で考えることができていないパターン、状況を客観視できていないパターン、思い込みが強すぎるパターン、単純に理解力に乏しいパターンなどが考えられる。

コミュニケーションをとる際に心がけたいこと

特に仕事などで、コミュニケーションをとる際は、キャッチボールに例えられることが多いと思う。
いま、どっちがボールを持っているのかを常に意識しておく必要があり、自分がボールを受けたらできるだけ早く相手に返すのが基本、って感じで。

今回の話の場合は、ちょっと視点が違うけど、
相手のグラブめがけてちゃんとボールを投げているか?
状況にあわせて必要なボールを投げているか?
相手がとりやすいボールを投げているか?
相手がとったあとのことを想定して、次にボールを受けるための体制を整えることができているか?
みたいなことだと思う。


今回の研修では、冒頭で触れたことを含めコミュニケーションを考えるうえでの教訓が3つ示されていた。
1)「伝えた」ではなく「伝わったか」
2)コミュニケーションは相手が信用してくれないとうまくいかない
3)コミュニケーションは自分本位だとうまくいかない

そして、コミュニケーション能力を高めるために自問してほしいこととして2点示されていた。
1)相手に信用してもらう努力をしているのか?
2)自分の言動が相手にどう伝わるかを想像しているか?

これらは、いずれも大切なことだと思うし、先ほどのキャッチボールの例に当てはめても、しっくりいくと思う。

余談

昨日がサッカー頑張ってる次男くんの誕生日だったこともあり、文章のまとめに差しかかったタイミングで、触れておきたいなって思ったので、チームスポーツとも関連づけてみることに。

さいごの方で触れたキャッチボールの例えは、もちろん、サッカーのパス、バレーのトス、バスケのパスなんかでも一緒だと思う。

以前、元プロの選手だった方から教えていただいた話にも少し触れたい。
アマチュアでもプロ並みの技術を持っているプレーヤーはたくさんいる。では何が違うのか?人間性とかも含めて色々あるけど、圧倒的に違うのはコーチングの質。とにかく、高いレベルの環境に行けばいくほど、その部分で大きな差が見られるらしい。そして、それは味方へのコーチングであり、相手チームへの牽制でもあるという。
たしかに。
チームスポーツの試合を生でみているとわかると思う。
小中学校だと、コーチがギャーギャー言ってるだけの論外なパターンもあるけど、選手同士がプレーごとに何かを確認しあっていたり、とにかく前向きな声かけができているチームは雰囲気がいいし、結果も出していることが多い一方で、ミスを味方同士で罵り合ったりするようなチームは雰囲気が悪く、結果にも結びつきにくかったりする。同年代でもっと上の世界もあるだろうけど、そこは見たことないので何ともいえないw
そして、高校レベルになると、明らかにコーチングの質が高い次元に変化していることもよくわかる。だから、プロレベルだと更に高度になるんだろうなって容易に想像がつく。

スポーツの場合は、日々の積み重ねをベースとした非言語コミュニケーションによって、プレー時の意思疎通が成立することも多々あるけど、さっき紹介した3つの教訓と自問した2つのことは、プレーヤー各人が常に考えて欲しいことでもあるし、プレー中の言語コミュニケーションであるコーチングの質を高めるうえでも、すごく大事になると思う。

ま、僕がプレーしていたころは、前向きな声かけくらいしかできてなかったので、偉そうなことは全く言えないけどねw

ということで、今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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