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左遷社員池田 リーダーになる〜昨日の会社、今日の仕事、明日の自分〜


本について

読んだ本

ビジネス界が大絶賛!
ストーリーを通して「会社とリーダーの成長」を体感できる痛快な仕事ドラマ!小説でありながら、「リーダー論」や「経営論」を学べるビジネス書としての工夫が随所に散りばめられています。「会社とは、誰のために、何のためにあるのか?」

amazonより

とあるように、ストーリーを通して、会社・リーダー・成長といったものを学べる書籍です。

読もうと思った理由

最近、引越しや仕事の忙しさを言い訳に、本をあまり読めてないことに気づきました。そこで、kindle unlimitedで探して、目に止まったのがこの本です。探すときに参考にしたサイトはこちらです!お礼の意を込めて、紹介させていただきます。

不尽な扱いを受けてもやる気を失うな、思うように評価されない時どうするか、誰のために何のために行うのか

上記サイトより

正直なところ、やる気を失い前向きになれない現場があります。そんな悩みを抱えているなか、この一文が目に止まり読むことにしました。


感想

求めていた回答は得られなかった

この本は、会社の成長→危機→回復を通じた池田の成長を、ストーリーを通じて追体験するものです。「不尽な扱いを受けてもやる気を失うな、思うように評価されない時どうするか」という部分に細かく言及しているわけではありません。

そのため、もともと求めていたものに対して、明確な回答は得られなかったというのが、正直な印象です。しかし、それ以上に学べたことがあります。


上場する意義・価値を学べた

これまで、会社が上場するのは、「社会的に信用を得てより資金を集めやすくするため」という認識でした。でも、そもそもなぜ上場企業は社会的に信用されるのかがあまり腑に落ちてませんでした。

しかし、この本を通じて学べました。

2代目社長として上場を目指した白川は、組織改善に取り組みますが、どれもあまりうまくいきませんでした。そのうえ非社会的勢力と関係を持つ「吉田」という男に感情を揺さぶられて、暴走状態となってしまいます。そんな白川を社長から解任し、V字回復させた3代目社長の橘と創業社長の奥さん大山嘉子との会話がこちらです。

「あなたたちなら大丈夫よ」
「いいえ。ふだんは冷静でも、怒りとか、憎しみとか、悲しみとか、感情を揺さぶられたら、人間は急に変わるかもしれません」
「――確かにそうね」
「ですから、個人や小さな集団の考えだけで、組織全体を暴走させない仕組みが大切になると思うのです」
「よくわかります。――株式の上場をお考えなのね?」
「えっ?はい、そうなんです」

左遷社員池田 リーダーになる〜昨日の会社、今日の仕事、明日の自分〜
(pp.164-165)

この会話にある「個人や小さな集団の考えだけで、組織全体を暴走させない仕組み」が「株式上場」です。会社の状況を細かく公開し、社会・株主に監視してもらう。そうすることで、個人や小さな集団の考えだけで、組織全体が暴走することを防ぐのです。

まとめると、「なぜ上場企業は社会的に信用されるのか」という疑問の答えは、「個人や小さな集団の考えだけで、組織全体が暴走しない仕組みを取り入れているから」です。

ぼくは上場企業にしか所属したことがありません。だから、上場していることが当たり前のぼくにとって、上場企業であることの重要性をリアルに感じることができませんでした。しかし、この本を通じて会社トップの暴走・暴走を抑止する仕組みの重要性をリアルに感じられました。


まとめ

僕にとっては、会社の変化と上場の重要性をリアルに感じる本でした。きっと、いま所属する組織やその組織のフェーズの違いによって、感じるものは違うかと思います。

ぜひ、GWの時間を使って読んでみてください。

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