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星野源 / ギャグ ディスクレビュー

「笑いながら泣く事ができる一枚」

この作品は星野源5作目のシングルである


タイトル曲「ギャグ」は星野源が声優として参加していた
映画「聖☆おにいさん」の主題歌として書き下ろされた一曲である

まずこの曲はあまり星野源ぽくないなと感じた
アレンジが亀田誠治という事もありポップソングに仕上がっていて
星野源が持っている愚直さが開かれた場所に放り出されていた

驚きはあったがこれはこれで面白いなぁとプラスな気持ちで聞くことができた
きっと彼がやらなくてはいけないではなくてやってみようで挑んでいたのだろう

アレンジはエレキギターのフレーズもテンションも抜群で
最初から最後までユーモアを漂わす役目を果たしている

こういう雰囲気の曲がアニメ映画の曲っていうのは良いと思う
彼が作る曲は歌詞も安定してるし歌も良いし
その軸がある中でこういったアレンジが重なると
今の日本の中心地にある曲かなと思えた


2曲目の「ダスト」はリズムで遊んでいて
「ギャグ」とは違い星野源節が出ている一曲である

ブラックミュージックへの愛と憧れがある中で
彼なりのR&Bとファンクの融合をさせている曲なのかなと感じられた

この曲はラフな感じだけど実はタイトで難しい曲だと思う
エネルギーを保ちながら力を抜く凄さを感じることが出来た

周りのバンドがグングンと感情を動かしながらリズムを進めていく中で
ヴォーカルの彼は飄々としているこの対比が心地良かった
一曲目と二曲目の対比もうまく利いていて飽きずに聞くことが出来るだろう


全体を通して自信が感じられた何がどうなっても表現する強さがあった
ここまでパキッとした曲だと乗りやすくてライブ映えもするだろう

長々と音楽聴かない人でも短い時間で満足できる良いシングルだと思う
音楽で大真面目にボケたり突っ込んだりしているからか
笑いながら泣く事ができる一枚に仕上がっている

どのオリジナルアルバムにも収録されてない曲でもあるので
このシングルは手にとって損はないと思う
得しかないと思う


変幻自在のクリエーターユニット「KATANAGARI」です。基本ミュージシャンとライターです。Apple musicなどでカバー音楽、オリジナル音楽を配信しています。 https://itunes.apple.com/jp/artist/katanagari/1288449046