美しい刀掛け、太刀掛け
刀の拵えや刀装具は細工の凝った物が沢山ありますが、刀掛けや太刀掛けも同様に凝ったものが沢山有ります。
また、刀を美しく飾るだけでなく、必要に応じてすぐに刀を手に取れるよう工夫がされています。
今回はあまり注目されない刀掛けや太刀掛けについて紹介します。
①刀掛けと太刀掛けで置き方が違う(形も違う)
刀掛けは横向きに飾り、
太刀掛けにはこのように飾ります。
いつ襲われても刀を抜けるような工夫がされていたんですね!
因みにこのように横向きに太刀を飾る事もあります。
(画像転載元:https://chouemon.net/tousougu/1123/)
・太刀と刀の違い
雑に言えば反りが強いのが太刀、そうでないのが刀です。
実際は刀工の銘の入る側によって判断しますが、青江は例外だったりなど話が複雑になるので詳細は今回は省略します。
②美しい太刀掛けの紹介
・黒漆塗螺鈿散太刀掛
・金梨子地太刀掛
・鉄刀木太刀掛
鉄刀木(たがやさん)の時代太刀掛です。
とにかく硬くのこぎりで切るのも大変な程で、水に沈むくらいに重いです。
それをここまで綺麗に加工する技術の高さ。
素晴らしいですね。
②美しい刀掛けの紹介
・総金蒔絵御刀掛 海部景図
全てを金蒔絵で作られた非常に高価な刀掛けです。
今作ろうとすると数百万円はいくでしょう。
それだけ技量が必要な作品であることは確かです。
・高蒔絵鯉図御刀掛け 徳川葵紋
高蒔絵とは模様の部分を盛り上げるようにした蒔絵の事です。
鯉の部分が特に盛り上がって見えます。
・青貝地金蒔絵東下り鳳凰桐図 御刀掛
青貝に蒔絵をする事でこのようなきらびやかな雰囲気になります。
・朧色香図蒔絵鼓形刀掛
形の変わった刀掛けですがデザインが素晴らしいです。
入札目録に載っている伝来のはっきりした由緒正しい逸品で、現在はなんとGINZA SIXで見る事が出来ます。
GINZA SIXの様子
(画像転載元:https://store.tsite.jp/ginza/floor/shop/japanese-swords/)
③終わりに
昔から日本刀と共に飾られていただけあって、刀との調和がとてもとれています。
私も刀の展示ケースを作る上で大事にしたい事の一つが「刀との調和」です。
まだこの域には全然達していないので引き続き研究してより刀の魅力を引き出しつつ調和のとれた刀展示ケースを作っていきたいと思っています。
但し刀との調和だけではなく、部屋との調和も大事にしていきたい所です。
(昔の住宅は部屋とも見事に調和が取れていましたから)
部屋に溶け込む刀展示ケースを作る事が目標です。
そう、この方の御家のように…
(画像は上記Twitterから転載)
今回も読んで下さりありがとうございました!
面白かった方はハートマークを押してもらえると嬉しいです^^
記事更新の励みになります。
それでは皆様良き御刀ライフを~!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?