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刀箱師として仕事を続けてきて良かったこと

4年ほど前に刀の展示ケース製作を開始し、3年ほど前に刀箱師と名乗り始めて以来、愛刀家の方々と直接知り合う事が増えたこと、これが一番仕事をしてきて良かったことに思います。
Twitterもそれまではただ刀が好きな1人として匿名で刀の写真をアップするなどして発信を楽しんでいたのですが、刀箱師を名乗る事を機に本名で発信していく事を決めました。
当時はまだフォロワーが400~500人くらいだったような気がしますが、それでもSNSを本名でやる事はリスクも伴いますし当時の私にとってかなり勇気のいる事で、この決断が今思えばターニングポイントの1つだったかもしれません。
ただ物を作って販売するにあたり、匿名で顔も分からないような人から買うのは私が逆の立場であれば心配でなりません。それが高額な物なら尚の事。
お金を払ってちゃんと物が届くか、などは特に心配です。
なので一度もお会いした事が無いような方にも少なからず安心頂く為には、
本名+顔出しは仕事をしていく上でマストと思い決断しました。

後は満足頂けるものを作るとか、約束を守るとか、納期を守るとか当たり前の事を地道に続けていったり、自分の考えを日々発信していくしかないと思いますが、信用して注文してくださった方に対してその信用を裏切る事なく仕事をしていけるようその時々の最善を尽くすつもりで仕事には挑んでいます。
もしかするとその結果離れてしまう縁もあるかもしれませんが、それは私の力不足として真摯に受け止めます。

そういえば感覚値ですが、Twitterの「フォロワー数」ー「フォロー数」が2500人を越えた位から、刀の鑑賞会や鑑定会、刀剣店などで愛刀家の方やお店の方から声を掛けて頂く機会が増えた気がします。
刀の業界が狭いという表れかもしれません。
裏を返せばそれだけ発信を見られているという事もあり、これはこれで緊張します。こちらに意図が無い事でも、間違って伝わる可能性のある文章の書き方には特に気を付けなければならないとも感じます。

あとは業界内の派閥のようなものも少しづつ見えてきました。派閥とまでは行かずとも、どことどこが仲が良いみたいな。
勿論全て見えているわけではありませんが。
しかし私は一愛刀家であり、刀の展示ケースを作る人です。
業界内の難しい事は分かりませんし、派閥も関係ありません。
そんな事に興味もありません。
気の合う仲間達と楽しく刀について語れればそれで充分ですし、反対に何か厄介事に巻き込まれて愛刀家として楽しめなくなるは御免です。
深く足を踏み込みすぎず適度な距離感で刀や刀装具という物を楽しんでいけたらと思います。(深く足を踏み込みたいとも全く思っていないのですが)

現在は幸いこの仕事をしていなかったら出会えなかったような方達と多く繋がる事が出来ていますし、その方々が所有する刀を拝見させて頂く機会にも恵まれています。
これは私が理想としていた仕事の結果であり、このような関係を今後もより多くの愛刀家の方と築けていければ本望です。

こんな感じで死ぬまで仕事出来たら幸せだろうなぁ。。

(友人の一文字則房)
(友人の一文字則房)


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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。


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