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刀箱シリーズは「電気用品安全法」に準拠しています。

そういえばまだ書いてなかったので紹介ですが、展示ケースを作る上でやってる試験の1つに電気用品安全法(電安法)に準拠しているかどうかを調べる試験があります。

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①電気用品安全法の必要性

コンセントのある家電は全て「電気用品安全法」に準拠したもので無いと売ってはいけない決まりになっています。(法人個人関わらず)
これに準拠していないと違法で捕まります。
これは製品が原因で火災や火傷、感電の原因になるのを防ぐためです。
何か起こったときに知らなかったでは済まされないので、コンセント付きのものを自作して販売しようとしている人は電気用品安全法について必ず調べるようにしましょう。

そして検査合格の証としてPSEマークの表示が義務付けてあり、これが無いものは準拠していない可能性があるので注意です。たまに輸入品に見られるそうです。
シールで貼ってあるものもあれば、刻印されているものもあります。
またそれとは別にそうゆう製品を販売しますよという届け出を経済産業局に出さないといけません。

製品を使う側からしても使ってて爆発したり火を吹いたり、ビリビリしたら怖いと思います。
提供する側からすれば面倒な手続きですが、こういう決まりが無いと身の回りの製品を安心して使えないので仕方がないのかもしれません。


②2種類のPSEマーク

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PSEマークには菱形のPSEマークと、丸形のPSEマークがあります。
菱形の方は特定電気用品という区分で、例えば変圧器や電気便座、サウナ、マッサージ機などその機器が原因で大きな事故に繋がったり、人体に致命的な害を及ぼす可能性のあるものが指定されてます。

一方で、そこまで危険で無い電化製品は丸形のPSEマークになります。例えば、冷蔵庫や洗濯機、テレビなどはこちらに該当します。
当然展示ケースもこちらに該当します。
明確に決まっていますので、気になる方は調べてみてください。


③取得方法の違い

菱形と丸形で検査の方法が変わってきます。
菱形(特定電気用品)の場合はより危険な製品に付けられるものなので、登録検査機関による適合性検査を受ける必要があります。
一方で丸形の方は自主検査になります。
つまり自分達で検査して試験結果を最低3年間保管しておいてね、と言うものになります。
PSEシールも自分達で作ります。(え、そうなの?と思うかもしれませんがそうなのです)
なので偽って表示する事件も過去にあったそうですが、当然これは違法です。


④丸形PSEで必要な試験について

ここからは展示ケースも該当する丸形PSEに関わる必要な試験について紹介します。
主に3つあります。

・外観検査(ケースに触れて怪我をする箇所がないかなど)
・通電試験(電気を入れて故障等がないか)
・絶縁耐圧試験(1000Vを60秒間流して問題がないか?通常使用時は100Vなので、10倍の電圧をかける事になります)

外観検査と通電検査は専用の機械が無くても出来る&イメージしやすいと思うので省略します。


⑤絶縁耐圧試験について

1000Vを60秒間かけて異常が無いかを調べる試験です。
1000Vはコンセントに繋いでもかける事が出来ないので専用の機械が必要です。
また外部の検査機関に製品をもっていけば大体5000円くらいでやってくれそうな感じでした。
が、毎回作るたびに大きい展示ケースを持っていくのは交通費的にも時間的にも辛いと言うことで、機材を買うことにしました。

ここから試験の様子。
まずケース側から出ているコンセントと試験機側の配線を接続します。

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そしてダイヤルを1kv(1000v)に合わせて60秒間流します。
過電流が流れた場合はFAILと表示されます。
ここで電流値が一定値を超えずにPASSが出れば試験合格となります。

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物凄く地味な試験ですが、何事もなく終わるとホッとします。
ちなみに試験中にワニ口クリップ部など露出している金属部を触るとガチで感電するので絶対に触ってはいけません。


⑤卓上シリーズはどうなの?

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卓上刀ケースや卓上短刀ケースもコンセントに繋いでライトが付きます。(改良前は電池式でしたが、今はコンセント式)
でもこれはPSE試験をしていません。
なぜでしょう?

それはPSE検査に合格済みの市販品のライトをそのまま後付けでケースに付けているからです。
刀箱シリーズはライトを付けるために自分で配線する必要があるので試験が必要です。(ライトやACケーブル単体がPSE準拠品でも完成品として試験は必要です)

一方で卓上シリーズはケースにライトを磁石で付けるだけですので、配線は弄りません。
PSE準拠した市販品のライトを部屋に付けるのと同じ事なので、この場合はPSE試験する必要はありません。


⑥終わりに

電気用品安全法の検査は当然ですが1台1台全てに行っています。
当然不合格品は出せないので、販売するものは全て準拠されたものになります。
電気が必要な展示ケースは専門知識が無い人からすると本当に使ってて問題が起きないかなど心配になる事があると思います。
そういう不安が今回の記事を読んで少しでもやわらげば嬉しく思います。

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それでは皆様良き御刀ライフを~!

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