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伊勢丹展示刀⑤ 真改国貞と親国貞の大小

3/16~3/23まで伊勢丹立川店で刀展示ケースの展示販売会をしています。
残りもあと2日間となりました。
沢山のフォロワーさんに来ていただき刀やケースを見て頂き、実際に購入頂けたり励ましの言葉を頂けたり、雑談が出来たりと、本当に刀の展示ケースを作って良かったと思いました。
刀好きな方と話す時間はとても楽しくつい時間を忘れてしまいます^^;
明日3/22は初めて真改国貞と親国貞の大小を展示予定なので、今日どんな刀か軽くご紹介します。

刀は借りたものでありその場(会期中)での販売は出来ません。
会期中に販売しているのは「刀の展示ケース」です。
もし刀が欲しければ会期終了後に刀剣店に打診して見ますのでご連絡頂ければ。
刀剣購入に際しては私はお店との繋ぎだけさせて頂き、あとは間に入らないスタイルです。


①刀身

「国貞」と呼ばれる主な刀工は2人います。
1人が井上真改(1630~1682年)という大阪を代表する刀工(のちに大阪正宗とも呼ばれたりしている)の若打ち作で、和泉守国貞という名を名乗っています。
因みに真改と名乗ったのは晩年で、御留鍛冶といって藩主の許可がないと作刀を引き受けられなかったためこの「井上真改」と書いてある刀は少ないです。
最後は急逝するのですが、食中毒とも、酒を飲みすぎて井戸へ転落したとも言われています。

そしてもう1人。
真改の親も同じく国貞という銘を切り、通称「親国貞」と呼ばれています。
親国貞は堀川国広の門弟で、国広が亡くなった後は越後守国儔に師事して、大阪へ移住し、河内守国助と共に後の大阪新刀の祖と言われるようになります。
因みに真改が20歳くらいの頃に親の代作を沢山作っていたので、真改が作った親国貞の刀も沢山あるらしい。(ややこしい)
まぁこの辺の見極めは私には出来ませんのでプロにお任せです。

今回はこの親子の大小の作です。
拵えも風神雷神で統一されているので見ていて迫力がある気がします。

・大 和泉守国貞(後の井上真改)

比較的匂い口が締まり気味に見える気がします。
刃の中に金筋などの働きは見られませんが刃はこの頃から既に明るく見えます。
助広は努力の人、真改は天才とどこかで聞いた事がありますが、真改は若打ちの頃から頭角を現していたのかもしれません。

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・小 親国貞(真改の父)

脇差のサイズになり、金筋などの働きが盛んです。
個人的には刀身はこちらの方が働きも見えて好み。

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②拵え

風神雷神で統一された刀装具でとても躍動感を感じる拵えです。
材質は四分一(しぶいち)といって銀と銅の合金らしい。
大が風神、小が雷神をモチーフにした拵えになっています。

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③終わりに

展示会では是非以下の様な刃文の中に入った横線を探してみてください^^
金筋と呼ばれていたりもします。
結構強く出ているので見つけやすいはずですよ!

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今回も読んで下さりありがとうございました!
面白かった方はハートマークを押してもらえると嬉しいです^^
記事更新の励みになります。
それでは皆様良き御刀ライフを~!

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