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蝦夷目貫⑧ 梅忠極めの蝦夷目貫

今年の大刀剣市2023での戦利品である以下の栗鼠(リス)目貫をじっくり見てみる。

ぱっと見た時は蝦夷目貫に見え、裏行を見ると根はトンネルのような変な形をしていたものの、縁の薄さや金鍍金の見え方から蝦夷目貫だと思った。

しかし、この目貫面白い点は埋忠に極まっている所である。
更に言えば埋忠ではなく「梅忠」極めとなっている。
確かに江戸期の埋忠は梅忠と銘している鐔など見るが、極めで埋忠と梅忠の違いは何かあるのだろうか。
因みに今気が付いたが材質が四分一になっている。山銅かと思っていたが、この辺りの見え方も非常に判断が難しい。


さて画題を見てみると栗鼠が何かくわえているように見えるが、これは恐らくただの髭である。

毛並みが無数の鏨により表現されている
トンネル型の根。内側を見るとハンダのような銀色が見えるが、後から付けられた物だろうか。
くくり出しの技法が見て取れ、非常に薄い。

ここで、手持ちの蝦夷目貫と比較してみる。
上が蝦夷目貫、下が梅忠極めの目貫である。

上が蝦夷目貫、下が梅忠極めの目貫。尻尾の描き方が異なっている。
顔の向きが異なっている
蝦夷目貫(上)は陰根になっているが、縁の造り込み、くくり出しは同じように見える

側面からも見てみたが、やはり大きな違いが見られない。

埋忠の蝦夷目貫写しは例えば埋忠就受がしていたりするが、縁がここまで薄くなるような物ではないと認識している。
目貫の高さ寸法も最大箇所で4.3mmと4.5mmとでほぼ同じである。

唯一違う所はやはり根であるが、この根は何か紐を通すような物にも見え、
端的に言えば後から付けられた物である可能性も無くはない気がしている。根の付け替えは良くされているし、根の形状だけで埋忠と判断は出来ないはずである。
となるとやはり造り込みの部分であるが、昨夜から暫くずっとこの2つを見比べているが、先の写真の通りでどうも違いが分からない。

何か重要な点を見逃しているのだろうか。
もう少し比較して観察してみる事にします。


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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

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