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刀は「殺」と「癒」という相反する特徴を持っていて面白い

刀は人を殺せる凶器であり、一方で見る人を魅了する程の美しさを持ち見た人の心を癒せる美術品でもあります。
「殺す(死)」と「癒す(生)」、という2つの相反する特徴が1つの物体に共存しているのは日本刀だけなのでは?と思い面白さを感じると共に、日本刀の美しさの原点が個人的にはここにある気がしています。
また「それらの特徴が極端で分かりやすい」というのも刀の特徴な気がします。

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例えば絵はあまり「殺す(死)」と「癒す(生)」は共存していない気がします。
例えば「死」をテーマにした絵は、見る人に死について考えさせる事は出来ても、それを見た人を「癒す」事はなかなか難しいかもしれません。
ポップで楽しい絵は見る人を癒したり元気付けたり出来ますが、「死」とは程遠い。

仏像などの彫刻も絵と同様に「殺す(死)」と「癒す(生)」はあまり共存していない気がします。共存していたとしても理解には文化的背景などの教養が必要になってきたりとそれを万人が理解するのは難しそうです。(少なくとも自分はまだ理解出来ない)
刀は先程特徴が極端で分かりやすいと書きましたが、刃物なので誰でも「殺」のイメージは連想しやすく、その状況で光を当てて刀身を美しいと感じれば「癒」が共存する事になります。

凶器である刀を眺めて癒されるという、恐らく刀に興味のない人や刀を使って切る事にしか興味ない人達には理解されない気持ち。
しかしその「死(殺)」という緊張感の中に垣間見える「癒(生)」という安堵の一面。
刀の魅力はそこにあると個人的には思います。

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