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刀の稲妻

金筋という刃中の働きを聞いたことのある人は多いかと思いますが、実は「稲妻」と呼ばれる働きが刀にはあります。
稲妻は金筋と似ています。
因みに以下で黒い線のように見える所が金筋。

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対して稲妻はというと、結構本や人によって微妙にニュアンスが異なり、どれが正しいのか私もいまいち分かっていません。

まず「日本刀の教科書(渡邉妙子・住麻紀 共著)」を見ると、以下のように「稲妻は金筋が長く連なっているもの」と定義されています。

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(出典:「日本刀の教科書(渡邉妙子・住麻紀 共著)」P66)


次に「日本刀大百科事典(著:福永酔剣)」を見ると、
「刃中の肌に沿って電光状または鍵の手状に走る、白く、光の強い沸えの線」と表現されています。
「日本刀の教科書」の上記絵の稲妻も鍵の手状に見えますね。


次は我らがバイブル、刀剣ワールドさんの表現です。
「鍛え目に沿って沸や匂を切り裂くように現れた~」
つまり、刃から地に横断する形で金筋が入っているようなイメージでしょうか。

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(画像転載元:刀剣ワールド カテゴリ「刃中の働き」用語一覧


そして 富山刀剣研究会会長、悠樂菴さんの表現です。
刀剣ワールドさんと同様と思われます。
イラストがありとても分かりやすいです。


因みに日刀保は稲妻と表現はせず、地景や金筋と表記するようです。


実はこの稲妻、ネットで調べてもなかなか画像が出てきません。
なので裏を返せば確かにあまり使われていない用語なのかもしれません
そして私自身実物を見た事が無いので、いまいちどのようなものかまだ分かっていません。
稲妻の入っている愛刀をお持ちの方がいらっしゃいましたら是非Twitterなどでアップ下さると嬉しいです!
表現をまとめると、「稲妻とは、刃から地にかけて横断するように入っている金筋より長い線」という感じでしょうか。



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それでは皆様良き御刀ライフを~!

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