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マイナーだけど面白い刀工シリーズ① 「寿格」
長光、景光、吉光、来国俊、来国光、正宗、貞宗…などなど有名な刀が美しいのは周知の事実として、よく玄人の方が言われるのはマイナーな刀工にも面白い作はあるよということ。
それを見つけてこそ刀趣味というもの、と言い切る人も居るほど。
という事で今回から不定期で「あくまで個人的に」面白いと感じたマイナー刀工の作を紹介するシリーズを初めてみます。
マイナーの基準
本記事はあくまで刀の初心者を対象にしている為、
・「超メジャー」は刀を知らない人でも聞いたことのある虎徹や正宗(刀剣乱舞以外のゲームやアニメにも登場する刀工)といった刀工
・「メジャー」は清麿や左行秀、助広や井上真改、国広、来国俊、貞宗など刀を少しでも勉強した事のある人なら誰でも知ってる最上作クラスの刀工
としています。
その為刀を勉強している人にとってはその刀工メジャーじゃない?と思う人もいるかもしれませんが初心者に知ってる?と聞いて知らなさそうな刀工を「マイナー」としています。
という事で第1回は寿格(としのり)という新々刀期の刀です。
①躍動感が凄い
とにかくズームしてよーく見て下さい…この躍動感を…
見た瞬間のナンジャコレ感。
細かい金筋のような線が区から切っ先までずーっと入っています。
個人的には郷にも似たような雰囲気を受けましたが郷だともっと地鉄が冴えていそうにも。。
鎬側にも働きが見て取れます。
②寿格ってどんな人?
1746年に鳥取県に生まれます。1810年66歳にて没。
日置兼先という刀工の元で鍛刀を学びました。初銘は「兼賀」など。
日置兼先家は因州鳥取藩に仕えた美濃の出で、寛永年間(1624~1645年)に藩主の転封に伴って備前から鳥取に移り屋敷を拝領、以降明治の廃刀令を迎えるまで代々が鍛刀に励んでいたようです。
(美濃鍛冶は名前に「兼」の付く人が多いですね)
日置兼先から学んだ後は、新刀弁疑という有名な本(以下)の著者でもある鎌田魚妙(かまたなたえ)という刀剣研究家や、水心子正秀に師事を受けて鑑定家としても当時有名だった松村昌直に師事し、長船にて備前伝も学んだそうです。
そして1785年に美濃守を受領して「寿格」に改めたようです。
今回拝見させて頂いた茎です。
天明7年(1787年)、41歳の頃の作のようです。
③終わりに
寿格…見所がとても多い、いや多すぎて全てを捉える事が出来ないまさに面白い刀工でした。
一体どういう鉄を使って作刀したんでしょうか。
上だけ見せられてこれ郷だよ、と言われれば私のような素人は一瞬で騙されてしまいそうな。(ただこの刀が郷を狙っているかは不明)
刀屋さんに行った際はマイナー刀工にも目を向けて見ると意外な発見があって面白かもしれませんね^^
マイナー刀工なのでお値段も良心的な事が多いと思います。
今回は見忘れましたが多分良心的な値段と予想しますが果たして。。
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それでは皆様良き御刀ライフを~!
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