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刀工について

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#粟田口

古青江は美しい

古青江は美しい

備前国の隣りの備中国に青江派の刀工がおり、青江派は時代により平安~鎌倉中期を「古青江」、鎌倉末期~南北朝初期を「中青江」、南北朝末期以降を「末青江」と呼んでいる。
もう少し分類を大きくすれば、鎌倉中期以前の刀工を古青江派、それ以降を青江派として分類している。
古青江の代表的なところで言うと狐ケ崎と号される為次が挙げられるだろうが、それ以外にも、守次、貞次、康次、俊次、恒次、包次、延次、重次、次忠と

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粟田口6兄弟

粟田口6兄弟

粟田口と言えば名刀の代名詞ですが、粟田口は国家を租としてその下にいる6人の兄弟がいたとされています。
それが国友、久国、国安、国清、有国、国綱の6人で鎌倉前期に活躍したとされる刀工です。
更に国友の下には則国がいて、その下には国吉、国光、国延、吉光、正光がいるなど粟田口派の中に似たような名前の刀工が沢山いてよく分からないのが正直な感想ですが、取りあえず今回は6兄弟について触れてみます。
粟田口と言

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粟田口に沸映りあり。

粟田口に沸映りあり。

粟田口の刀は青い清涼な地鉄をしている。
私だけかもしれませんが、粟田口と聞くと「地鉄が美しい」という一種のおまじないのような先入観が頭にこべりついていて、恥ずかしながら粟田口にも映りがある事すら知りませんでした。
本を見ると粟田口は来と同様「沸映り」と紹介されています。
確かに以下の押形を見ると沸映りが見て取れます。

(引用元:「五ヶ伝の旅 山城編 著:田野邊道宏」)

因みに以下も沸映りとの事

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