蛙が降る。
こんばんは。
本日も皆様お仕事お疲れ様でした。
今日はまた映画の感想を言葉に残したいなと思ったので、この枠です。
さて題材は…
『magnolia』
この映画は99年のアメリカ映画で、僕はあまり詳しくないけど、キャストもかなり豪華らしい。
あらすじはうまく書けないけれど、ある一つの街で暮らすそれぞれの登場人物の日常と過去を振り返っていく群像劇である。
登場人物は全員で9名で各々が様々な場所で交わっていくという感じだ。
一人一人のストーリーを見ていくと、とても面白かったり生活に溢れていたり、過去の栄光を握りしめていたり、天才クイズ少年として頑張っていたり、性について熱く語っていたり、正直関わりようがないぐらいバラバラな印象があった。
この映画はおすすめをされて観たけれど、途中いや最後の最後まで次の展開が全く分からなかったり、人の顔や表情で泣けてきたりとすごくいい作品であると感じた。
その所以がこれだ。
『その街に突如大量の蛙が降るのだ』
その瞬間を初めて観た時、僕の頭の中は訳もわからなかったし、ちょうどそれを観ていた看護助手、フィル役のフィリップ・シーモア・ホフマンと同じ口をあんぐり開けた状態だった。
あまりにも奇想天外であまりにも訳がわからなかった。笑
でもすぐにこう解釈する事ができた。
蛙が降る直前、それぞれのキャラクターは行動を起こしていき、犯罪に手を染めてしまったり、救急車に運ばれていたり様々な喜怒哀楽を持つキャストがいたのだ。
そこで蛙が降る。しかもかなりの数の。
これはたぶん全てのことはありもしないことで洗い流せると言う意味だと感じた。
また、偶然はなくて必然でもあるという理解がすごく難しい意味でもあるように思う。
すごく深いセリフがあった。
過去を捨てても過去が我々を迫ってくる。
とんでもない過ちを犯した時、その過去を消したくて新たな行動に出たとしても、過去は無くならないからいつまで経ってもあるものだ。と解釈した。
また過去を打ち明けた時、それを許してあげるのか、許してあげないのか。
この辺りもとても考えさせられる作品だった。
書こうと思えばいくらでも書ける作品で、たぶん2回目を観た時全く違う感想が思いつくそんな気がした。
これぞ映画だった。
余韻がすごいだけじゃなくて、それぞれのストーリーがかなりグレーだったり、かなりディープだったりすることもあって、偶然と言うものはなくて必然的なことの連続のようにも感じた。
あと感動したのは、音楽と撮影だ。
それぞれの登場人物ごとに音楽が切り替わる。
そして流れる音楽もとても素晴らしい。
また、流れるようなカメラワーク。
編集で切り取るとかでなく、登場人物たちがなんの違和感もなく素早く展開が進んでいく感じにとても圧倒された。
最後に映画終盤で登場人物が歌う歌の歌詞を置いておきたい。
'by now you know'
’It's not going to stop’
もう止まることはできないって今はわかっているでしょ。
過去は振り返れないし、元にも戻せない。
深い映画だ。
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