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呉服店のイベント

呉服店のイベントは危険だ。とあまり呉服店に縁の無い人は大概そう思ってるだろう。私も勿論そう思ってて、夏頃に着付けの先生に長襦袢が欲しいですと相談したら、セールをやるから半額で買えるそうよと教えてもらい、日時の予約をしてチラシをもらい帰宅した。

家で改めてチラシを見ると、作家さんが来るらしく、コレってその人の作品を勧められるヤツか…と思った。

当日は前にしつこい呉服店を振り切った対策を仕掛けていき、服装も着付けの時はTシャツにカーゴパンツだけど、出勤スタイルのカットソーにスーツのセミタイトスカートに革のパンプスで引き伸ばされそうになったら、これから仕事があるので早く帰らないと言えるようにして行った。

友人も、三十万円だかの小紋と更に高い帯を買ってしまったと聞いたので、気を引き締めてお店に行ったのだが…

あっさりと予約した長襦袢を渡されて何一つお勧めしてこない。むしろ私が小物を買い足したいと言って初めて売場を案内してくれた。

草履も見せてくれたけど、いつでもあるから好きな時に買うと良いと言われ拍子抜けだった。

それどころか、くじをひいて二等のプリンまでお土産に頂いてしまった。

まぁお話ついでに紬の反物を一つ見せてくれて、なんなら合わせてみますか?と言われたのは速攻断ったけど。
興味はあるけど、コレをやると話が進みやすくなる。絶対にお似合いですよと言われ気持ちが舞上がるから

店員さんは似合いそうなのをほんとに選んで似合うと言ってるのか、売りたい物をお似合いですと言ってるのか、どっちなんでしょね

でもその反物、凄く好みだったのよね
黒系で桜の花が少し入っていて、枝は無いので通年着られる桜の着物はとても欲しい。でも絶対に帯も買うことになるから我慢我慢

ちなみに50万の半額だったけど、お仕立て代足すとまぁまぁのお値段になりますよね。

そして先月、草履を買ったが底の釘打ちを直してもらい引き取りに行った時もイベントだった。草履職人さんに見てったらと言われ、買いませんよと言いつつ見せて貰ったら私に2人の店員さんが付いた。

見事な連携プレーで、店員A「この反物が反物代無料でお仕立て代(+α)78,000円で買えちゃうのよ」 店員B「えぇー、そうなの!すごぉ〜い」コレを数回繰り返された。
対して私は「今度この金額が一日で吹っ飛ぶ旅行に行くから無理です!」

まぁ確かに安いんでしょうが…
ちょっとだけ合わせてみましょうよとイチ押ししてきたのは黒字の小紋に飛び柄の反物。ん〜、確かに好みではあるけど
旅行の話は本当なので予算は無い!のでまた今度〜と帰ってきた。

来年1月に三島へ最推しの蜻蛉切を、2月に足利へ山姥切国広を見に行くので、お着物は当分リユースのお店で探すとしよう


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