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人を怒らせる方法

昔こんな動画が流行った。
何を言われても「で?」で返すとか、もらったものを目の前ですぐに捨てるとか。あまりにもくだらないけどちゃんとイライラするのがすごかった。

あの空前のブームから約10年が経った今、私が考える、どんな人にも効く「人を怒らせる方法」を書く。

「人を怒らせる方法」は、想像力の欠如だと思う。

まずは、身近な例から考えてみます。

あ!いけな〜い!友達の部屋に置いてあったガラクタを壊しちゃった〜!😫でもまあ見るからにゴミっぽいし大丈夫だよね!😅おけ!

実はそれは、その友達が欲しくて欲しくてたまらなくて、やっと手に入れた世界で一つのものでした。

そんなの、周りになにも言ってなかったから、大事なものって知らなかった😫え〜ん!

こういう人が、プロです。
最後は大抵「キレすぎ😅」とか言ってる。ちがうの、キレさせすぎなの。

、、、うん、でも、さすがに例が極端すぎて、ないないを言ってしまったような気がする。

リアルなところで言うと、人がかけた時間について想像できない、というかしない。

たとえば課題。0から調べて調べてやっと書き上げて、推敲して、やっと!提出できる〜と思って持っていったレポートを当たり前のように横取り、パシャ、全写し。気づかないクソ教授。

たとえばお金。1000円くらい返さなくていいでしょ〜、いや、お金は大事ですけど、でもその前にタイムイズマネー、アルバイトで貯めた1000円はその人の1時間ってことわかってる?

たとえばダイエット。ダイエットは決して一朝一夕ではないし、精神的にもぐらつく。1ヶ月耐え抜いて久しぶりに会って「なんか太った?笑」

全部やっちゃダメ!ありえない!なんて言ってないし思ってもない。そんなに、というかまったくもってしっかりと生きているほうではないから。

ただ、一言必要なんじゃない?と思う。私はあなたについて想像力を働かせましたよ、の証明は、健やかな人間関係作りに不可欠なのではないか。時間以外にも、境遇だったり、感情だったり、色んなことについて考える必要があると思う。
そうやって相手についてすこし考えを巡らす手間を省いて脳死することで、相手を簡単に怒らせることができる気がしている。
そしてこれを計算でできるようになったらすごいなと思う。ほんとうに。


少し話は変わって、人に怒らない方法も身に付けたい。
被害者が想像力を働かせることで、場が丸く収まることもある。
人間の行動理由は、一つの感情で表せるものでは、まぁない。
たとえば、自分のせいで激しく怒ってる人がいたとする。そんなに怒ること?とか、今のなにが気に障ったんだろう?とか、逆にモヤモヤしてしまうことがある。脈絡をたぐり寄せて解こうとしてもうまく行かない。
そういうときは、その人は「悲しい」「悔しい」などの他の感情を「怒り」として表していることが多い。
その人の「怒り」に対してはいわれもない、と思うけど、その奥に潜んでいる感情に関してはなるほどこちらも心当たりがあることが多い。
想像力をフル稼働させて、私が○○なせいで○○な思いをさせてごめんね、と一言言うことができればあちらの怒りも収まるし、そもそもあちらも怒りたくて怒っているわけではないので、助けることにもなる。
凶悪殺人鬼の怒りの根底が大抵「寂しい」にあることも肯けてしまう。けど、解体されて埋められるのはまっぴらです!


歳を重ねれば重ねるほど、感情をそのままあらわにするのは難しい。その分受け手の想像力はより必要になる。
ただ、誰も彼もがあなたの行動に想像力を働かせてくれるわけではないのと同じように、誰にでも優しく想像力を働かせていたら、気疲れで腸が痙攣起こして死ぬ。

できる範囲、というか、自分がしたい範囲でぜんぜんいいと思う。

ちなみに、最近いいなと思ったのは、音信不通になって30分遅刻した友達にもう一人の友達が「プリキュアになって地球守ってたんでしょ?」って言ってたことです。
優しい想像力だなあと思いました。