見出し画像

行動力の天敵

先週からずっと自宅で仕事をしています。

この状況下で、自宅保育で在宅ワークをすると決めました。子ども二人と私の計3人で過ごす時間がいつもより長いです。時々、シッターさんや友人や仲間が来て子守をしてくれます。

我が家は自慢するほど広くはありません。部屋の数も多くありません。基本的に平日昼間に保育園に行っている人達と外で仕事をしている人で構成されているので、平日昼間に全員集合する前提で家を選びませんでした。

一週間前にドレッサールームに書斎を仮設しました。理由はここしかなかったからです。ここを私の集中するためのスペースとして占拠しました。籠城しています。決壊が破られそうになった時は足で扉を押さえます。

理想を言えばもっと優雅な書斎に憧れています。ドレッサールームと言うと聞こえが良いですが、ただの風呂場の前のスペースです。1畳半ほどのスペースにテーブルとイスを持ち込みました。この部屋では洗濯機が先輩です。寒くて仕方ないので布団乾燥機を連れ込み、温風機として活動してもらっています。

先週木曜時点で保育園から自宅保育要請は出ていませんでしたが、私の判断で保育園に連絡をし自宅保育とさせてもらいました。行政の指示を待っていても感染は広まるばかりなので自分で判断するほうが良いと思いました。

シッターさんを複数名お願いして連携しながらやっています。御礼はお支払いしています。シッター代を節約するために子どもの安全の優先度を下げる選択肢は私にはありません。そして自分が子どもの世話をしてお仕事量を抑えるのも同じくらい違うと思います。

Twitterで「マスクの次になくなるもの」というハッシュタグを数週間前に見た瞬間に、トイレットペーパーもティッシュペーパーもAmazon購入しました。はからずも備蓄用の乾麺が箱単位であるので、米はゆっくり買いました。

自分の行動力は早いと思いますが、これは意志の力ではありません。そのことをお伝えしたくて今日はnoteを書いています。前置きがだいぶ長くなりました。

私もダラダラしていた時期はもちろんあります。例えば第一子が生まれた後の育休中など。産後直後の数ヶ月は産後ハイになり保育士資格取得に燃えていましたが、その後はのんびりしていました。「子どもを病院に連れて行かなくちゃいけないけど、今日は寝坊したから明日にしよう」「会社に連絡しようと思っていたけど、なんとなく明日にしようかな」など。のんびりと過ごしていた記憶があります。

理由は明確で、余裕があったからです。育休中で時間があったし、結婚していたので今よりは経済的安定感はあったし、元夫の実家や家族が近くに住んでいたので何かあれば頼れる環境でした。私は両親がもういないのですが、その当時は父は生きていました。

余裕があると焦らないので、行動力は鈍る傾向にあります。なにせ「やらない」という選択肢が残っています。「やるかやらないか」を検討するためには、どちらを選んでも困らない状況が必要です。迷えるのは選択肢が2つ以上ある人です。

私からすると、迷えるのは「贅沢」とも言えます。だって選べるんだから。

今の私に行動力があるのは、選択肢がないからです。悩む時間はありませんし、選ぶ贅沢も残されていません。人生が背水の陣。後ろが水です。私の立場は高みの見物側ではなく、まさに波に襲われつつある渦中の人です。

私は今、けっこう幸せです。半生を振り返ると自分でドン引きするくらい自己中心的な性格だったのですが、そんな人が可愛い二人の親になりました。友人関係にも恵まれ、お仕事はやりがいがあり楽しくて、自分自身はまあまあ健康です。

幸せなのでできれば何も失いたくない。そのためにはなるべく早く行動し不安の芽を積んでおきたい。

離婚しているし実家がないので、こういう時に頼れる相手は少ないです。謎のウィルスにかかる訳にはいきません。私がそれにかかったら、子ども達はどうする。どちらか一方の子どもがかかったら、私ともう一人の子どもはどうする。色んなシミュレーションをしています。「かかっちゃったから助けて」と言える相手がいない人は、かからないようにできる限り用心するのが懸命です。

またお仕事を止める訳にはいきません。お仕事は私にとって子どもと同じくらい大切な位置付けだからです。私の専門性と仕事の能力が上がるほど、より多くの企業を助けられます。また家庭を支える身としては、お仕事は自分の命綱になります。子ども達のためにも自分のためにも社会のためにも、お仕事を頑張ろうと心に決めています。

という様々な要素が絡みあった結果、私は洗濯機の横で仕事に没頭する必要があるのです。

行動力がほしい人が、行動力のある人を見て「自分も!」と決意を新たにしても、たぶん変わらないと思います。行動力には、意思も決意も気合も不要です。行動力を手に入れたいなら、選択肢を捨てるのが一番。ウォーキング・デッドでウォーカーに追いかけられたら考える暇もなく逃げたり戦ったりするのと同じで、追い詰められたら迷う暇なく稼ぐしかないのです。

自分を追いつめてみてはいかがでしょうか。極端ですが、貯金があるのに動けないと悩むなら、それ使っちゃえば?と思います。「いやいや」っていま思ったとしたら、ちなみにそれが選択肢の魔力です。選択肢があると行動力に磨きがかからず、半端なお金があると覚悟は生まれません。

最初から選択肢がないから悩む時間は必要ないし、迷う工数も省けます。追いつまった状態は身軽でビジネス向きなので、私はけっこう気に入っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?