男の人と、男の子。
最近のコム活ばなし。
とある駅前で、吹いておりました。
仕事帰りではなさそうな感じの(編み笠からは足元しか見えませんが、サラリーマンぽくないゆるい格好の)男性たちが、どこの居酒屋に行こうか相談しているようだった。
しばらくして私に気がついて、目の前で立って聞きはじめた。
一曲吹き終わっても、立っている。
これは吹きつづけた方がいいのかな、
ともう一曲、短めの「大和調子」を吹いてみる。
吹き終わり顔をあげて見ると、年配のオジさん三人組。
すごいすごい!
感動した!
なんて言ってくれる。
え?なんでなんで?
旅して歩いてるの?
すごいすごい!
「いや、旅では無いですが」と私。
吹いてるとき、心の中はどうなってるの?
「いや、別に何も無いです。
ただ一生懸命吹いてるだけです。」と私。
へー、そうなんだ。
いやー、すっげー感動したよ〜。
ひとりの男性は、首からかけた立派なカメラで、パシャパシャと私の写真を撮っていった。
それはそれは、褒めて頂いた。
そして、チャリンと100円玉一枚を入れて、立ち去って行った。
彼らはその後、しばらく近辺をウロウロしながら、どこの居酒屋に行こうか相談していたのでした。
また、
別のとある駅前で。
目の前をいろんな人が通り過ぎて行きます。
吹きながら人々の足元を見ているけど、あ、この人戻って来た、さっきと同じ人だ。
なんてけっこう一度見た足元を記憶している。
その日は、
白い半ズボンを履いた男の子が通り過ぎて行って、しばらくしてまた戻って来たのが分かった。
そして突然その男の子は、振り返り際に、
「とても綺麗な笛の音だ!」
と言い放って、立ち去って行った。
感じたことを、そのまま言ってくれたのだろう。
嬉しいですね。
先ほどの、オジさんたちも褒めちぎってくれたけど、この嬉しさの違いは一体何なんだろうと、
ただ不思議に思うのでした。笑
コムジョのただの独り言でした。
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