『進撃の巨人』コミック3巻の感想

現在、『進撃の巨人』は、Amazonで無料で全巻を読めるようになっている。私はすでに2巻までは電子書籍で購入済みだが、迷っている方はこの機会に試し読みをしてみてはいかがだろうか?

さて、敵と同じような巨人に変身、と言うよりは巨人のガワをかぶることができるようになった主人公エレンだが、その力のコントロールはできないまま、危険な任務を負うことになる。

そうしなければ、敵と間違われたまま、ミカサや友人のアルミンと共に殺されていたであろうが。

少し常軌を逸しているとさえも思えるほど、エレンに一途なヒロインのミカサだが、幸い、味方とバトルをせずには済んだ。

全体的に、緊張感が漂い、常に死と隣り合わせの絶望的な状況がある。そこからいかにして脱するのか、戦ってゆくのか。読者の多くはハラハラしながら見守ることになるだろう。

ハラハラしながら見守る、とは、逆に言えば絶望感が強過ぎても駄目なわけで、そこは適切な塩梅となっている。

救いが、突破口が、見えそうで見えない。だからこそのダークなファンタジーなのだ。

そんな中で「巨人を残らず駆逐してやる!」と叫ぶエレンの姿は、到底不可能な事を言っているように見える。まあある意味で、ちょっと狂気じみているようにも見えるのだ。

巨人と戦う兵士たちは、時に恐怖に駆られ、時に絶望感に押しつぶされる。

主人公エレンとヒロインのミカサだけは、決して臆病風にも絶望にも捕われることはないが、それだけに、良くも悪くも普通ではない人間として描かれていると思える。

絶望したり、臆病になるのが当然なのだ。

まさにヒロイックではないファンタジーである。

私はそんなふうに思った。

今後の展開も楽しみである。

ここまで読んでくださってありがとうございました。また次回の記事もよろしくお願いします。

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