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「軽貨物」の業務委託契約書の作り方!(ひな形あり)令和4年最新版

軽貨物運送業の仕事を委託する又は受託する場合は、必ず業務委託契約書を作成しておく必要があります。軽貨物運送業の企業側も配送ドライバー側も、どういった内容で業務委託契約書を作成するべきなのかをしっかり把握して、トラブルが起きないようにしなければなりません。

昨年に軽貨物運送業の業務委託契約書のひな型を公開したところ、誠に嬉しいことに大変多くの方にご使用いただき、ご満足の声をいただいております。また、修正依頼のお声もございました。
そこで、今回は以前公開した業務委託契約書に現場の方のお声を反映し、修正を加え、「軽貨物」の業務委託契約書を令和4年最新版として改めて公開いたします。
ぜひご活用ください!

業務委託契約書とは

業務委託契約書は、業務の発注者(委託者)が、受注者である相手方(受託者)に対して何らかの業務を委託し、受注者は発注者から委託された業務を遂行し、対価(報酬)を受け取る取引の際に締結される契約書です。

業務委託契約書を作成せずに、仕事を委託又は受託することもあるかと思います。期間の短い業務や簡単な業務などであれば、契約書を作成しなくてもそこまでトラブルにはならないかもしれませんが、配送業務を外部に委託する場合は、必ず業務委託契約書を作成することをおすすめします。

なぜなら、配送物の受け渡しや交通事故が発生した際の責任など、明確に定めておかないと、大きなトラブルに発展する可能性が高くなるからです。

また、トラブルが起きた際に早期に解決するためにも契約書を作成しておくことが重要となります。

記載事項

「軽貨物」の業務委託契約書のひな型令和4年最新版には、以下の条項が含まれます。

第1条 (目的)
第2条 (善管注意義務)
第3条 (委託料)
第4条 (費用負担)
第5条 (料金改定)
第6条 (貨物の受け渡し及び運送責任)
第7条 (交通事故)
第8条 (報告)
第9条 (通知義務)
第10条 (秘密保持)
第11条 (個人情報の取り扱い)
第12条 (権利の譲渡等の禁止)
第13条 (再委託)
第14条 (有効期間)
第15条 (中途解約)
第16条 (解除)
第17条 (反社会的勢力の排除)
第18条 (損害賠償)
第19条 (不可抗力免責)
第20条 (協議解決)
第21条 (専属的合意管轄)

業務委託契約書のひな型(令和4年最新版)

「軽貨物」の配送業務を委託する際のひな型です。Wordファイルをダウンロードすることができます。すぐに使用できるような契約書にはなっておりますが、契約内容に合うよう編集してお使いください。修正及び記入していただきたい箇所には黄色のマーカを引いておりますので、ご確認ください。
また、ひな形のご使用は自己責任でお願いいたします。

            業務委託契約書

[委託者]○○○○(以下「甲」という。)と[受託者]○○○○(以下「乙」という。)は、以下のとおり業務委託契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条 (目的)
 甲は、乙に対し、次に定める業務(以下「本件業務」という。)を委託し、乙はこれを受託する。
(1)  甲の指定する貨物(以下「本件貨物」という。)の運送及び納品業務
(2)  これらに付随する一切の業務

第2条 (善管注意義務)
 乙は、甲の指示に従い、善良なる管理者の注意をもって本件業務を行い、甲に信用を傷つける行為その他不信用な行為を一切行わない。

第3条 (委託料)
1.  本契約の委託料は、別紙「料金表」により定めるものとする。
2.  前項の委託料は、毎月末日締めで計算するものとし、乙は、甲に対し、翌月〇日までに請求書を発行する。
3.  甲は、乙に対し、翌月○日(同日が金融機関の休日である場合は翌営業日)までに当月の委託料を乙の指定する口座に振り込む方法により支払う。振込手数料は甲の負担とする。

第4条 (費用負担)
 乙が、本件業務の遂行に必要とする諸経費(燃料チャージ、付帯作業費用等)については、両当事者協議の上、別紙「料金表」において定めるものとする。

第5条 (料金改定)
 本契約の委託料は、本契約期間中において、燃料の高騰、公租公課の変更又は消費税の見直し等その他の理由から不相当となったときは、両当事者間で協議の上改定することができるものとする。

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