#10 「綺麗好きは、瞑想する。汚部屋タイプは、迷走する。」
【解説】
綺麗好きタイプの方々ほど瞑想やヨガを取り入れながら、心身ともに健全でいることに努力を怠りません。空間がシンプルで整った状態にあるほど、瞑想効果は高くなります。
部屋の情報量が少なく、自身の明確な価値観を軸にして空間をレイアウトすることで。
特別な瞑想法をしなくても、普通に過ごしていること自体が瞑想効果と同じくらいにリラックスした自己を育んでくれます。
ちなみに瞑想には、2種類あると言われています。
悟りを開いているような、禅の高僧などが行っている完全に無になる瞑想は、普通の人には難易度が高いもの。
一般的な人々に浸透している瞑想は、一つの行為に集中している状態を作る瞑想法。こうした瞑想法をお釈迦様は「ヴィパッサナー瞑想」と呼んでいました。
実は片付け自体にも、ヴィパッサナー瞑想の要素が含まれています。これは片づけるという行為自体に、瞑想効果があるということです。
片付けをして、スッキリする感覚を得られるのは、単に部屋の状態が綺麗になった達成感からくるものだけではありません。
それだけではなく、片付けという一つの行為に集中している状態を通して
脳疲労や脳の負荷も、軽減されているのです。
つまり、片付け上手な人はイコールとして瞑想上手ということ。
逆に汚部屋タイプの方々は、部屋が散らかっていることで空間自体が情報過多になっています。
脳は目に映るものを全て記憶していく性質があるので、沢山の情報に触れるとそれだけ脳の処理が複雑化します。
パソコンでいくつものタブを広げて、様々なアプリを立ち上げている状態だと、次第に処理速度が遅くなるのを感じたことがある人は多いと思います。
それと同じで、一つの空間に色んな物を展開することは、それだけで脳疲労を加速させてオーバーヒートする原因にもなっていくのです。
目にする情報量が多いと、人は注意散漫になっていきます。
その結果として、意識があちこちに分散することで迷走しやすい心理状態が生まれるのです。
頭の中も、心の中も、パソコンの中も、部屋の中も。情報過多になると、迷走の原因となっていく。
日常で情報量を減らす工夫こそが、脳のパフォーマンスを最大化する習慣となります。
【余談】
空間心理カウンセラーの伊藤勇司が愛用するPCは、MacBook Proなのですが。今で4代目のMacちゃんは、いつも一番メモリーが少ないスペックのものを選んでいます。
これも一つの考え方。
メモリーのスペックが多いと、たくさんの情報を記録できますが、パソコン内が散らかりやすくなります。
逆にメモリーが少ないと、必要最小限のアプリケーションのみで本当に必要なものだけを選び、常にメモリーをクリアにしないとすぐに容量がいっぱいになるので。
パソコン内はいつも、データが整理された状態で効率的に作業ができます。
メモリーが低いと、PCのコストも下がるのでコスパも良くなっていく。情報を減らす工夫は、知らず知らずかかっているコストを削減する発想にも繋がっていきます。
ケンブリッジ大学Barbara Sahakian教授の研究によると、人は1日に最大3万5,000回の決断をしているそうです。
迷ったり、迷走したり、どれにしようか悩んでいる時間が多いのが人間という生き物。現代人は特に、迷いが多くなる世界に生きています。
ということを理解できれば、決断する機会を減らすことが心のゆとりに繋がることも見えてきますね。
シンプルイズ、ベスト。
次回も、お楽しみ。
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