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わけありの木

 古い駅を降り東に歩き、交差点を曲がると、とげとげしい気配を感じます。

 振り返ると、そこに大きな2本の木が立っており、曇り空に向かい真っ黒な枝を放り出しています。その木は歩道の中に立っていて、その木の周りだけ舗装されていません。

 植木屋さんに聞いた話では、この木を切ろうとすうると事故が続くそうで、見積もりをしただけでケガをした人もいます。それで、このまま放置されています。 

 この木にしてみたら切り殺されそうになったわけですから正当防衛なのでしょう、事故でもないと、木が生物ということを人は忘れるものでしょう。
 森とか自然とか守るために、そのテの話は立て看板にでもして立てておけばよいのに。
「こういう場所は、神社にしておいてくれないと危ないねぇ。」
 
 ちょうどその木の裏は神社になっていて、もとは神社の敷地だったのか、はみ出したのかは知りません。

 そういえば、日本の神は祟り神が多いようで、人が触れてはいけないものが沢山あるようです。

 菅原道真が怒っとるから天満宮、作ったろという話なのに、合格祈願とか厚かましい話です。

 神社にいくと吹き飛ばされそうになったり、額を押されてる感じがして、入れない場所が、人生で何回かある私からしたら、怖いものしらずにしか見えません。

 人を寄せ付けない場所、それが私にとっての神社。

 もし、景色でもなんでもいいので、人を寄せ付けないほど美しく、ここ神社にしよう! ということで神社が生まれるのなら、それでいいのにと思ったりします。

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