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音楽の思い出〜大学1年生編〜

最近、少し堅苦しい話題ばかりで自分自身少し飽きてきた感があったので今回はおじさん得意の昔話をしようと思います。

大学1年生19歳、趣味の沼に漬かる。

その時、僕は高校を卒業し、晴れて大学生になった1年生の夏のころ。
大学生1年目で尚且つ、故郷を離れ一人暮らし1年目だったけど、ようやく新生活にも慣れたころのこと。

僕は大学入学と共に軽音楽部に入部して黙々とドラムの練習をしたり、先輩のライブを見に行ったり、友達や先輩と飲み会を頻繁にやったりと本当に充実した日々を過ごしていたように思う。

そして夏になるとザ・大学生が決まってやること。
それは旅行である。

九州旅行。背伸びしたい年ごろ的な。

サークルで年に1度の恒例行事となっているらしい旅行である。
自分の出身は四国である。が、大学は九州。
それまでは九州で旅行したことは2度程度、家族旅行と修学旅行で、しかも小学生のころだった為、超久々の九州旅行になる。
しかも、今回は友達(先輩)オンリーでの旅行。期待と不安が入り混じる。
旅行の移動手段はレンタカーである。
総勢20名程度で移動するもんだから、もちろん車も4台となる。
(大きいバンというかファミリーカーを何故借りなかったのかと今ふと思った。)
そして自分はその時、まだ免許を持っていない。
ということは必然的に運転手のサポートか、後部座席での賑やかし担当である。
大自然に囲まれた九州の山々を見たり、そこで採れた上手いご飯を食べたり、渓流を巡ったり、社内や社外でバカやって、超楽しかった記憶がよみがえる。
が、今でも一番印象に残っているのはそのような旅行らしいことではなく、移動中の車内の会話である。

マイノリティとマジョリティ

当然、車で観光地を巡るわけだから、どう工夫したって旅行の大部分は車内で過ごすことになる。
そうなるとカーステレオから流れる音楽は超重要。
車内の雰囲気や会話の話題まで、これで決まってしまうこともあるほど。
ただでさえ超重要なのに、そこに全員軽音楽部員ということもあるので、会話に困ると自然と音楽の話になっていた気がする。
先にも述べたが、当時、俺は部員歴半年にやっとなろうとしているぐらい超新米。
日々している部活動といえば、ひたすらに8ビート、4ビートをバカにみたいに繰り返したり、自分や友人が好きな曲をコピーしたりという感じ。
当時、自分が好きな曲というのは、かなりメジャーな邦楽かゲームの曲ばかり。
(例えば、MONGOL800とか、ASIAN KUNG-FU GENERATIONとかそのへん)
いい曲を探したりする時間は皆無に等しかったと思う。
ということは、音楽の知識も皆無。

そんな状況の中で、先輩たちの会話に全くついていけなかった時間がかなり苦痛だった。
「〇〇の〇〇、あれヤバいよねー。〇〇のイントロのリフ聞いたとき天才やと思った!」
「〇〇は、〇〇に入る前は〇〇のギターやってたから、〇〇もいい曲多いよね」
「あーそれわかるわ」

こんな感じ。マジで〇〇の部分は伏せ字のごとく、頭に入ってこなかった気がする。それに、先輩たちはどんどん会話がヒートアップして、こちらから質問する暇も与えないくらい盛り上がっていた。
なんとか隙間を見つけて、〇〇ってなんすか?って質問するも、
「〇〇も知らないのかよー。〇〇聞いてないとか人生損してるよ。」
と言われる始末。しかも、そこから色々オススメしてくれるのかと思いきや、元の会話に戻って、再度、何も知らない俺は蚊帳の外。

『みんなが良いって言ってる』

その後、他にも同じようなことがいくつか起こり、「以前自分が好きだった曲」は実はダサくて、「部で大多数の人が良いといった曲」がきっといいんだと思うようにしていた時期があったような気がする。
だから、全然良さが分からん曲もとりあえず聞いたりもした。
自分もみんなが良いって言っている曲を少しでも知るために。
意見を合わすために。
おかげで、当時よりは色んな曲を知ることができた。
そんで曲をどんどん自分で掘っていく楽しさみたいなルーツはきっとこれなんだと思う。
これが遠い未来でDJとかやらせてもらえるところに繋がるんだから、良かったと思う反面、当初は苦痛でしかなかったなーと思う。

『みんなが良いって言ってる』という理由から聴いている以上、当然全く自分には響かない。
苦痛が楽しさに変わるきっかけは『みんなが良いって言ってる』から『自分が良いと思った』へ理由が変わったところから。
実はコレにも、いくつか出来事があったんだけど、この話は次の機会に。
それに最近思うことは、『良くない、良さが全く分からん』と思うことも『良い』と思うことくらい大事な気がしてる。

色々、思い出話しちゃったけど、結局言いたいのは、自分の感覚に素直にやったほうがいいよねということ。
音楽なら尚更。何でもアリだし、言葉で伝えられんことを伝えられるぐらい自由なのが好きな最大の理由な訳だし。

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