見出し画像

【詩】風走る

みどりに萌える ひなたの道を
風になって 駆けていく
腕を振り 足を蹴り
灼けつく陽射しを 浴びながら
息をきらし 汗をちらして

熱気にうだる はだしの道を
憧れも 悲しみもなく
澄みわたる 高みに向けて
邪気の渇きを 解き放つ

果てなく ひろがる宇宙に
ほとばしり 蒸発して
上昇気流のみちびくまま
雲のふところに 溶けていく

あおく突きぬける 空の道
ひらたい大地に たったひとり
風にのって 駆けていく

©2023  Hiroshi Kasumi

お読みいただき有難うございます。 よい詩が書けるよう、日々精進してまいります。