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【詩】長雨

雨が 降りつづいている
しつこく いつまで 降っている
雲がたれこみ 空をとざして
しとしと 降っている

洗いざらい 何もかも
もろともに 水に流して

ときに やんで
また 思い出したように
落ちて流れる しずくの
まなざしの むこうがわに
雲のすきまが 浮かんでいる

溢れ出る 何ごとも
もれなく 沈めて

繰りかえす 風の波間で
雨だれが また 渇きを忘れて
躊らいなく したたるだけ

©2023  Hiroshi Kasumi

お読みいただき有難うございます。 よい詩が書けるよう、日々精進してまいります。