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【詩】川浚い

水底をさらっている
腕づくで 力まかせに
川床をかきまわし
濁りを掬って
土手のむこうに放り出す

喉につかえた
焦りも 気がかりも
もろともに
濁りの渦に絡めとり
波打つ淀みに
しのび込ませて

淵に宿す
忘れられた約束は
声もあげず さらわれ
濁りにただよう
おびただしい屍が
何事もなかったかのように
血でよごしている


©2024  Hiroshi Kasumi

お読みいただき有難うございます。 よい詩が書けるよう、日々精進してまいります。