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なぜ技官になろうと思ったか

私が、国家公務員総合職の技術系に進もうと思った経緯を綴ろうと思います。

高校時代はキャリアプランはなく、とりあえず東大に入ることを目的に勉強していました。
点数でライバルを圧倒することが快感で、そのために勉強してました(笑)

今思えば、ここで将来やりたい仕事について真剣に考えておくべきでしたね~

入学したての頃は、漠然と研究者への憧れがありました。
大学に残り、ゆくゆくは教授になるのが面白いと考えていました。

しかし、博士卒業には、最短でも9年かかります。
27歳まで学生をやるのは、色々しんどいです。
しかも、博士卒業後も、しばらく安い給料で不安定な期限つき雇用を強いられるという、ポスドクの苦しい現実を入学後に知りました。

アカデミアの道は諦めました(笑)

とりあえず大学院に進学しました。
周りがみんな行くから流れに乗ろう、という消極的な理由です(笑)

東大理系の場合、修士で卒業して、大手メーカーの研究・開発職につくのが大多数です。
その中でも、学科推薦を使って内定をもらう人が、半数以上を占めます。
推薦を利用する場合は1社に絞らなくてはならず、内々定を受けたら辞退もできません。

私も大学の就職説明会に参加し、様々なメーカーのブースでお話を聞かせていただいたのですが、特に行きたい企業は見つかりませんでした。

確かに、大手メーカーの年収は高く、福利厚生も充実しているかもしれません。

しかし、メーカーの勤務地は、ほとんどが僻地の研究所や工場などでした。

営業などに異動にならない限り、東京の本社に戻れる可能性は低いでしょう。

転勤もなく、田舎でマイホームを買い、一生を終えることになるかもしれません。

もちろん、地方での悠々自適な生活に、幸せを感じる人もいると思います。
しかし、私は、首都圏で働くことに強いこだわりがありました。

しかも、3年間研究をしてきて、私が研究に向いてないことは明らかでした。
査読付きの学会にも挑戦しましたが、無事落ちました(笑)

研究で大成するのは、1つの分野に対し、天性の才能を持っている人です。

手前味噌ながら、私は確かに筆記試験には非常に強いです。
でも、マニュアル通りにミスなく遂行するのが得意なだけ。
天才肌ではありません。

そもそも研究とは、長年費やし、たくさんの失敗を繰り返しながら科学を一歩だけ前に進めるという、地道な作業です。
モチベーションを保てる気がしませんでした。

コンサルや商社への文系就職という手もありましたが、それでは大学院までいった意味がありません。
せっかくなら専門性を活かせる仕事のがいいと思いました。

こうして、モチベーションを維持できて、専門性を活かせて、首都圏で働ける仕事、という就職先選びの3本の軸が定まりました。

私に向いている仕事って、一体何だろう?

就職先について苦悩する中で、行き着いたのが技官という仕事でした。

理系の専門知識を活かしつつ、政策づくりにも関われるのは、すごく魅力的に映りました。
また、国全体の役に立つので、やりがいもあります。

国家公務員にも、転勤の可能性はあります。
それでも、1回の出向は長くて2年。
東京で働ける期間がほとんどです。

たくさんの省庁がある中で、希望官庁を1つに絞り、信念を持って挑んだ結果、熱意は報われました。

十分に考え抜いて導き出した結論であり、この決断に迷いはありません。

この先偉くなっても、初心を忘れてはならないという思いから、メモしました。

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