自分の頭で考えるヒント5 ~相対主義を取らない~

価値相対主義という言葉をご存知だろうか。何も難しいことはない、みんな違ってみんないい、というヤツである。一人一人価値観は違うのだから、何を正しいと思うかは人それぞれだ、という考え方のことを言う。よく聞くんじゃないかな。あるいは、知らず知らずのうちにそういう考え方をしている人が多いのではないか。

実生活を送る上では便利な考え方なので、それに従っておくに越したことはない。「わたしはわたしが正しいと思ったことを信じる代わりに、あなたはあなたが正しいと思ったことを信じればいい。お互い尊重しましょうね」的な。しかし、自分の頭で考えるときは、相対主義なんぞクソくらえである。そんな、人によって正しかったり正しくなかったりするものを目的にして考えても面白くもなんともない。

絶対的に正しい、誰がいつどこで考えてもそうとしかならないものを求めて、考えていこう。自分一人の楽しみなのである。誰に遠慮することもない。でも、絶対的に正しいかどうかなんて、誰が判定してくれるんですかという人がいるかもしれませんね。お答えしましょう――

そんなやつはいねえ!

いないからこそ、さらに自分で考えるのである。あることについてどう考えてもそれが正しいように思われるのだけれど、本当にそうなのかどうか。吟味して、また吟味する。そんなのキリがないじゃないか、と思う人もいるかもしれないけれど、分かっていないですな、それがいいんじゃないですか!

そんなの何もよくないと思う人もいるかもしれないけれど、このいつまでも答えが出ないというペンディング状態、やってみるとまあ面白いんですよ。この「自分の頭で考えるヒント」シリーズの冒頭で言ったけれど、この楽しさはやってみないと分かりません。トライしてみてください!

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