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マネジメント層に求められるスキルとは? ポータブルスキルを磨こう
スキルというと、エンジニアやデザイナー、法律家など専門職(エキスパート)をイメージされる方も少なくないかと思います。
また、とくに総合職として新卒入社した人なんかはジョブローテーションをしながら仕事を学んでいくため、これといってずば抜けた専門性が身に付くわけでもなく、次第に「自分の強みはなんだろうか」「このままでいいのか」と焦り、ついには転職するということが起こります。
簿記や宅建、調理師免許など資格のあるスキルは客観的でわかりやすいですが、ゼネラリスト(総合職)に求められるスキルというのは捉えにくいものです。そこで今回は、管理職に求められるスキルを可視化したフレームワークを紹介したいと思います。
マネジメント層に求められるスキルのフレームワーク〜カッツ理論〜
カッツ理論はハーバード大学の教授であったロバート・カッツ氏により提唱されたフレームワークで、マネジメント層が要求されるスキルをレイヤー別に類型化しています。
職位と求められるスキル
(1)ロワーマネジメント(監督者層)→ テクニカルスキル
(2)ミドルマネジメント(管理者層)→ ヒューマンスキル
(3)トップマネジメント(経営者層)→ コンセプチュアルスキル
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(1)ロワーマネジメント(監督者層)に求められるのは、テクニカルスキルです。テクニカルスキルとは、業務遂行に求められる能力や専門知識のことです。
料理店のシェフでいえば、野菜の知識や魚のおろし方のことです。IT企業の社員であれば、システム構築やプログラミングの技術です。
(2)ミドルマネジメント(管理者層)に求められるのは、ヒューマンスキルです。言い換えると、対人関係構築力です。メンバーの動機付け、社外との交渉力、プレゼンテーション力などがこれに当たります。
(3)トップマネジメント(経営者層)は経営課題をとらえ、俯瞰してコーポレート戦略を考えなければなりません。ここで必要になるのが、コンセプチュアルスキル(概念化能力)、すなわち事象を概念化して捉える能力です。
ポータブルスキルを磨こう
自身のスキルを棚卸しする際は、カッツ理論のフレームワークを使って整理するのが有効です。
たとえばヒューマンスキルは、「プレゼンテーション能力」「ファシリテーション能力」「リーダーシップ」などと分解することが可能で、それぞれに対する自身のレベル感を書き出してみると良いと思います。あくまで主観的な基準点でよく、定量化してみることで、自分のなかでどこまでのレベルを目指すか検討する参考情報になります。
また、どのスキルを伸ばすか検討する際に、それがポータブルスキル(持ち運び可能なスキル)であるかを見極めることも重要です。
ポータブルスキルは業種が変わっても横展開できるスキルのことです。たとえば、ネゴシエーション力はどんな業種・ポジションでも求められるスキルです。
将来予測が困難で、不確実性が高い時代。自社業界が10年後も安泰とは限らないですし、イノベーションによって持ち前のテクニカルスキルが陳腐化してしまうリスクもあります。
こうした中で環境変化に適応できるようポータブルスキルを磨いておくことは有効です。
総合職(ゼネラリスト)の人は自身のスキルを自覚できていない場合もありますが、さまざまなポータブルスキルをお持ちのはずです。
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