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SBクアドラード


ユヴェントスの補強で1番重要な箇所はSBという意見が多い。
僕の意見はちょっと違っていてユヴェントスのSBは基本的に補強は不要と考えている。というのはクアドラードがめちゃくちゃいい仕事をしているからだ。正直、こんなにやってくれるとは思ってなかった。先日、誕生日を迎えたとの事で今日はSBクアドラードを褒めちぎりたい。

RSBクアドラード

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SBの補強が急務という意見の根拠は今季のSBがそもそも3人体制で頭数が足りていない事にあると思う。加えてバックアップを務めるデシリオやダニーロも怪我が多く思ったより出場時間を伸ばせていない。

そんな中、RSBで継続して起用されたのはまさかのクアドラードだった。
RSBクアドラードはアッレグリ時代にも試されたが、守備の不安は拭い切れずに緊急事態専用となってしまった。
しかし、今シーズンのクアドラードは守備の不安をよそにRSBとしてどんどん出場機会を伸ばしていった。クアドラードをSBとして起用した際、非常に効いているなと感じたのが以下の点

・サイドでの幅と奥行きを確保
・足元の技術によるポゼッションの質の向上
・周囲とのコンビネーション

ユヴェントスは2列目の選手層自体は厚いがいずれの選手もカットインが得意なため、利き足のサイドで幅と奥行きを確保できる選手はクアドラード しかいないのだ。右ウイングにカットインが得意な選手を配置すればその空いたサイドを上手く活用出来る。

このクアドラード のプレーが最も活きたのはCLのホームにロコモティフモスクワを迎えた1戦だ。

まさかの先制を許して苦しんだこの試合、試合終盤に途中出場のディバラのドッピエッタで勝ち越しに成功。この同点弾はクアドラードが試合を通じて右サイドで幅と奥行きを確保した結果、空いた中央のディバラを上手く使ったゴールだった。

このゴールもだが、クアドラードとディバラの相性は抜群。16-17シーズンのバルセロナ戦のディバラの先制点もこの形だった。

なら右ウイングに置けばいいと思うかもしれないがフィニッシュの雑さが少々物足りない。スーペルゴラッソを決める一方でフリーで宇宙開発というのはクアドラードの弱点でもある。
さらにロナウドが左ウイングを占拠しているため右ウイングはただでさえ選手層が厚く来シーズンはクルゼフスキの加入も内定済みだ。(クルゼフスキはある理由から来シーズンはローンに出されずにスカッド入りする事が濃厚だ。そのある理由はまたの機会に)クアドラード をSB起用すればもう1人右ウイングを起用する事ができる。

懸念された守備の不安もここまでは目立っていない

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守備のスタッツ(特にタックルやデュエル)は本職のワールドクラスのA・サンドロと比較しても不足ないのがわかる。唯一、苦手としているのは空中戦だ。徹底的に狙われると問題が発生するかもしれない、、、
抜群の攻撃性能を考えれば充分おつりが来るプレーぶりだ。以前も言及したが今のところサッリユーヴェは圧倒的なポゼッションで相手に殴り勝つサッカーをするしかないと考えている。クアドラード のSB起用は理に適っているし今シーズンは十二分に期待に応えている。

ユヴェントスのSB陣
ちなみにクアドラードをRSBとカウントすれば、今シーズンのユヴェントスのSBはそれぞれ異なった特徴を持ったな選手が4人揃っている。(怪我さえなければだが、、、)
右のダニーロはオープンスペースへの推進力が魅力。左のAサンドロは攻守ともに相変わらず安定感のあるプレーを見せており、バックアッパーのデシリオは左右に対応できる足元の安定した技術が売りのポゼッション型SBだ。
幾分、攻撃に偏ったメンバーだが、サッリは守備固めという采配は取らないのと、攻撃が中央に偏りすぎる傾向があるためSBの攻撃での役割は重要だ。サッリの期待に応えられる充分なメンバーが揃っていると思う。

来シーズンのSB
しかしバックアッパーのダニーロやデシリオはとにかく怪我が多く選手を入れ替えるべきという意見も理解できる。
いま世界的に見ても優秀なSBは人材難で、戦術的な重要性からも移籍金が高い。ユヴェンティーニが満足いく守備の強度を保ちながらサイドの攻撃に厚みを加えられる選手を確保するのは困難だ。
ならば、少なくともレギュラーはAサンドロとクアドラードを軸に、バックアッパーを放出したらローン中のペッレグリーニを呼び戻すぐらいで充分ではないだろうか。ただでさえ限られた予算は他のポジションに回した方がいい。

いかがだろうか。クアドラードが本職のSBではないが、今シーズンは彼にかなり助けられたのは紛れもない事実。もともと脳筋ドリブラーと呼ばれてた彼の成長は今シーズンのトピックスの一つだ。中断明けのRSBクアドラードに引続き注目しよう。そして、シーズン終わりにいつもののあのシーンがまた見られることを祈っている。

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