きみのお金は誰のため(田内学 著)
読む目的
お金の本質と、社会の仕組みを学ぶ。
プロローグ
お金の正体を見るためには、以下の三つを理解する必要がある。
お金自体には価値がない。
お金で解決できる問題はない。
みんなでお金を貯めても意味がない。
第1章 お金の謎1「お金自体には価値がない」
1人ひとりの視点ではお金に価値を感じているが、社会全体の視点に立てばお金の見え方が変わる。
知恵は育てるもの。重要なのは、自分で調べて自分の言葉で深く考えること。
価値を感じていても、使うかどうかは本人次第。
お金自体に価値があるわけではない。税を導入することで、個人目線での価値が生まれて、お金が回り始める。みんながお互いのために働く社会になる。
円という同じお金を使っているから、日本の中で支え合って生きていける。
お金にはみんなを結び付ける力がある。
第2章 お金の謎2「お金で解決できる問題はない」
お金で問題を解決できるのは、そのお金が使える時だけ。
お金を使う時、受け取ってくれる人がいる。その人が働いてくれるから問題が解決する。
支払ったお金の向こう側で多くの人が働いている。お金を払う限りは、誰かに問題解決をお願いしている。
お金を払うというのは、自分で解決できない問題を他人にパスしているだけ。しかし、僕らはお金を払うことで解決できた気になってしまう。
お金の力は選ぶ力。お金が偉そうにできるのは、働いてくれる人から選べる時だけ。
ハイパーインフレで失敗する国は、生産力の不足をお金という紙きれで穴埋めできると勘違いした国。
GDPは「とりあえず」の数字でしかない。本来の目的を忘れてはいけない。
第3章 お金の謎3「みんなでお金を貯めても意味がない」
年金問題はお金が足りないことではなく、少子化によって生産力が足りなくなること。
お金は無力。それに気付かないと、お金を集めることだけに夢中になる。
個人の視点でしか見てないから、その延長で社会を捉えてしまう。
生活の豊かさは、1人ひとりにとっての価値の話。価値と値段は区別しないといけない。
使用価値:人それぞれの感じる価値は違う。
全体を考えれば、値段自体が上がることには大した意味はない。それよりも、未来の幸せにつながる社会の蓄積を増やすことの方が重要。
お金を増やすこと自体を目的にすると、ただの奪い合いになる。
自分のお金を増やすことを否定しないが、それだけでなく、共有する未来を一緒に考える必要がある。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?