あさにっき24
おはようございます。
夢。
学校に通っていた。
町田くんがいて、わたしは恋をしていた。
同じクラスだったけれど、ほもんも話したことはない。
何の授業か忘れたけど、同じ選択教科で、あるとき席が近くになった。
わたしは元好きな人を奥に見ながら、啓太くんと話すことに夢中になった。
「おれの出身地と一緒だわ!」
「え、そうなんだ!大学はどこだったの?」
「神戸だよ。懐かしいな、好きなやつがいたんだ。こっぴどく振られたんだけどさ。」
もうすぐチャイムがなる。
次の俳句作成の授業だけは、遅れて参加はできない。
「どんな人だったの?」
「待ってろよ…」
そういって、携帯を探してくれる。
「この、でかい方。」
「へーかわいいね!」
正直可愛くはなかった。
でも、可愛い仕草をしていて、とても女の子だった。
「女って察するじゃん?口説こうとしたら、振られたんだよ。」
「どんな風に口説くの?やってみて。」
「え、照れるなぁ…」
「女って、そういう勘、すごいもんね。」
「そうなんだよ、何でわかんのって感じ」
「なんて、言われたの?」
「町田くん…時すでに遅しだよね、残念。」って。
チャイムが鳴った。
目が重くあった。町田くんの目は、わたしを信頼しているようだった。
「次の授業行かなくちゃ」
「おう!」
「また、ね。」
わたしは溢れる好きを両手に。
町田くんが眼を見開いたのがわかった。
わたしは彼が好きだ。
次の授業には1分遅れた。
マダム先生から怒られると思ったが、多めに見てくれた。
出席用のシールを取りながら、制作に夢中になった。
金木犀のような香りがする。
新しい雨の匂い。
いってらっしゃい〜
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