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#1 「Abbey Road」- 超新星爆発したビートルズの最後の輝き【The Beatles Album Review】

せっせと集めたビートルズのアルバムについて、
せっかくなので自分の感想をまとめてみようかなと思い立ちました。
初回はやっぱりAbbey Roadですよね。
ビートルズは知らなくてもAbbey Roadは知ってるなんて人も多い、
まさに歴史に名を残したアルバムです。
この↑ジャケット写真、見たことあるでしょ?

基本情報

オリジナルリリース 1969/9/26 (UK)

  1. Come Together

  2. Something

  3. Maxwell's Silver Hammer

  4. Oh! Darling

  5. Octpus's Garden

  6. I Want You (She's So Heavy)

  7. Here Comes The Sun

  8. Because

  9. You Never Give Me Your Money

  10. Sun King

  11. Mean Mr. Mustard

  12. Polythene Pam

  13. She Came In Through The Bathroom Window

  14. Golden Slumbers

  15. Carry That Weight

  16. The End

  17. Her Majesty
    Total Time: 44:09

オリジナルリリースから50年の節目である2019年には、
新ミックスが施され現代的な音になった
「50th Anniversary Edition」が発売されました。
未発表音源を収めたボーナスディスクやBlu-ray、
豪華ブックレットが付属するデラックス版もあります(高いけど)。

これからAbbey Roadを聴くなら断然2019年版をおすすめします。
ボーナスディスクなしでお手頃な1枚盤もありますよ。


レビュー

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(10/10)

まー、こうなりますわな。
初回だから忖度している訳でも、
ビートルズが好きだから甘めに付けている訳でも、
このアルバムをdisったらマニア歴ウン十年の大先輩に
何言われるか分からんからとビビっている訳でもありません。
余計な曲がひとつもなくて、
どれが欠けても成立しない完成度の高さは何度聞いても
「すごいなぁ」と思ってしまいます。
ビートルズの事実上のラストアルバムでもあります。
制作当時はこれがラストとは誰も思っていなかったのかもしれませんが、
頓挫したGet Backセッションから気持ちを切り替えて、
ドカンとすごいものを作ろうとしたのは伝わってきますね。

楽曲解説

以下、アルバム内で特に好きな曲について一言ずつ。

Maxwell's Silver Hammer

楽しげな雰囲気でありながら、
マクスウェル君が金槌で周りの人を撲殺しまくるという怖い曲。
「俺に逆らう奴はぶっ●す」というポールから他メンバーへの
脅迫のようにも思える。てか、脅迫だね。
当然のごとく「あの曲嫌い」と後に語られるようになってしまいましたw

Octpus's Garden

貴重なリンゴ作の楽曲。
この曲があることでAbbey Roadには全員のボーカルが揃うことになるので、
そういう意味でも外せない。
「タコさんのお家に行ってみたいな」と
ファンタジックな歌詞ではあるのですが、
しがらみだらけのビートルズから解放されたいという
現実逃避の気持ちも込められています。

I Want You (She's So Heavy)

このアルバムを初めて聴いた中学3年生の頃、
マジで「怖っ」て思った。
今でもノイズがシューシューいい始めるあたりで
「くるぞ……くるぞ……」と身構えてしまうw

Here Comes The Sun

さわやかなギターのイントロに
「ジョージありがとう! おかげで助かった」
と毎回心の中で思う曲。w
繊細なジョージらしい、初春の喜びを表現した名曲です。
2番から入ってくるシンセとか、
中間部分で拍子が変わるとかの展開も楽しい。

余談ですがアナログ盤だとここからB面。
ということは自分でひっくり返して再生をスタートしないと
ジョージに助けてもらえない訳で、
CD世代に生まれて良かったと思いました。w

Because

3人のハモりが美しい。
そこにシンセの音も入ってある種デカダンスを構築してるよね。

B面のメドレー

敢えて曲ではなく塊で捉えますがw
Abbey RoadをAbbey RoadたらしめているのがこのB面メドレーです。
なかなかに賛否両論あるようですが、かしまさは割と好きです。
それぞれの曲を単品で見ると「どうかなぁ」というものもあるんだけど。
だからといっていきなり「The End」が始まってしまったら
もう終わりかよってなると思うので、
やっぱりメドレーはメドレーとして必要なんだと思います。
リンゴのドラムソロ、そして3人のギターバトルが繰り広げられた後で
「君が受け取る愛は、君が生み出す愛に等しい」
という哲学的な一節を持って、このアルバムは、
そしてビートルズは文字通り「有終の美」を飾ります。

Her Majesty

静寂を破る気の抜けた「じゃーん。」
終わったんじゃなかったのかよw と突っ込みたくなる隠しトラック。
本来はB面メドレーの
「Mean Mr. Mustard」と「Polythene Pam」の間に入っていたものが
ボツになり、しかしなぜかテープに残ったままになっていたらしい。
(プレイリストを作って試してみてください。きれいに繋がるんですよ)
確かにメドレーの中に
「いつか女王陛下をものにしてやるぜ」なんて曲が入ってたら
ビートルズ調子乗ってんなーと思われかねないですからね。
しかしやはり、これがあることによって
「The End」の完璧なエンディングに「なんつってねw」みたいな
照れ隠し要素が足されたみたいで、
やっぱりこの位置にあることが重要だと思う。

まとめ

何度聞いてもやっぱり良いなぁと思いますね。
まだ聴いたことがない人にも有無を言わさず聴いて欲しいです。
「ビートルズといえば」という有名曲は入っていないかもしれませんが、
確実に新たなビートルズを「発見」できます。

ところでここまで散々賛美してきたAbbey Roadですが、
かしまさの一番好きなビートルズのアルバムではありません……!
じゃ、どれなのか?
それは次回に持ち越しつつ、かしまさでしたー。


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