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スタートアップファイナンス

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スタートアップのファイナンスやIPOに関するnoteをまとめています。
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#CFO

第2回【CFOキャリア調査】 2023年度上場企業CFO(24名)について①経歴②保有資格③年齢を切り口にまとめてみました

以前、JAFCOが調査したCFOのキャリアについて、2023年度上場企業を対象に再び調査を行いました。CFOの採用を考えるスタートアップ採用担当者やスタートアップのCFOへ転職を考えている方、そしてスタートアップCFOを目指す就活生必見の調査になります。 ▼前回の調査はこちら CFOについてCFOは、Chief Financial Officer(最高財務責任者)を指し、事業拡大を目指すスタートアップに欠かせない存在です。その役割としては、①増資・融資などの資金調達②予算

CFO Tech

前回書いたスタートアップCFOのネクストキャリアがなかなか好評頂いたので今回もCFO関連で。 前職でCFOをしていた頃「こんなプロダクトがあったらいいのに」と思うことが色々ありましたが、ここ1-2年、そんな「あったらいいながある!」を目にする機会が増えてきています。ここでは「CFO Tech」というテーマでいくつかピックアップしてみました。 (現職でも引き続き投資家として様々なスタートアップとは向き合っているものの、CFO職務自体は離れて数年たちますので感覚が古かったらご容

スタートアップCFOのネクストキャリア

数年ぶりのnote更新です。これからまた時々アウトプットしていこうと思いますので宜しくお願い致します! 今日はスタートアップCFOのネクストキャリアについて。 感覚的には2015~2020年くらいを境に、投資銀行やPEからスタートアップCFOに転身する事例が増えた気がします。とはいえマーケットにはまだまだ圧倒的に人材が足りないようで、私のような者のところにすら月に数件単位でCFOポジションのお話を頂きます。(なかにはエクセルで数十件のCFO求人リストをまとめて送ってくださ

成長戦略としてのスタートアップM&Aに関する考察_2023/12時点

10Xが運営するpodcast、10X.fmの「山田の部屋」という企画にて、直近二回に渡り、NYC在住しながら、複数の日本のスタートアップ企業のM&A・ファイナンス面の支援を行っている佐々木さんをゲストにお迎えし、前編・後編の2回で今後の日本におけるスタートアップM&Aの展望について議論させて頂きました。 このpodcastでの対話を通じて、スタートアップにおけるM&A(スタートアップが買う側・売る側双方の場合があります)は、今後のスタートアップエコシステムの進化において確

エクイティファイナンス、泥臭いその1手で1%でも確率を上げるために。

書こう書こうと思っていましたが、なかなか書けていなかったnote。 次はいつになるかわかりませんが、今回のものはまだ記憶に新しい今のタイミングで書き留めておきたいと思ったので筆を執りました。 後ほど簡単に自己紹介にも記載しますが、直近4年間は主にCFOとして上場準備中のスタートアップに参画し、ファイナンスやIPO準備などに取り組んでいました。 しかし今月(23年9月)からは上場企業に入社し、しばらくはIPO準備企業にフルコミットすることはなさそうだなと感じているため、直近4

数字でドライブする経営(後編)

皆様、こんにちは! テックタッチ株式会社のCFOの中出 昌哉(なかで・まさや)です。(@masaya_nakade) 最近、色々な経営者の方と数字を経営にどう活かしているかという意見交換をしたり、テックタッチ社内での経営の舵取りの際も、数字を使った経営判断をすることが多くなってきているので、「数字でドライブする経営」についてのナレッジシェアを目的に、noteを書いてます。 前回、「数字でドライブする経営(前編)」の続編という形になります。なお、前回のnoteはこちらです。

IPOプロセスは「αマネジメント」の体制構築期間

こんにちは。CFOのnickです。 フーディソンは2022年12月に東京証券取引所グロース市場に上場しました。主幹事との契約を締結したのが2018年夏でしたので、実に4年以上もIPOの準備をしていました。その間さまざまな方々からのご支援をいただき、個人的にも非常に多くのことを学ぶ機会となりました。今回はその過程で考えたことをまとめてみました。 なぜIPOをするのか?上記の図は経済産業省が公開している「スタートアップの成長に向けたファイナンスに関するガイダンス」からの抜粋です

数字でドライブする経営(前編)

皆様、こんにちは! テックタッチ株式会社のCFOの中出 昌哉(なかで・まさや)です。(@masaya_nakade) 最近、色々な経営者の方と数字を経営にどう活かしているかという意見交換をしたり、テックタッチ社内での経営の舵取りの際も、数字を使った経営判断をすることが多くなってきているので、「数字でドライブする経営」についてのナレッジシェアを目的に、今回noteを書くことにしました。 日本だと、資金調達の人となりがちなCFOですが、海外では、経営を数値で可視化・経営戦略を

「ONE TEAM」で実現したブラボーな資金調達の軌跡

こんにちは。LIFE CREATEでCFOを担う代田です。 本日LIFE CREATREにとって新たな成長に向けて分岐となった資金調達をクロージングしたことをプレスリリースいたしました。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000117.000020775.html コロナ禍という未曾有の危機でご支援いただき、事業成長に向けた資金をお預かりしたことに対し、株主のみなさま、金融機関のみなさまに改めて心から御礼申し上げます。 今ラウンドの

シリーズB資金調達の裏側: テックタッチはスタートアップ冬の時代になぜ20億円強を調達できたのか?(後編:銀行借入ver)

皆様、こんにちは! テックタッチ株式会社のCFOの中出 昌哉(なかで まさや)です。(@masaya_nakade)(入社エントリーはこちら) テックタッチは、2023年1月11日にシリーズBのファイナンスとして、17.8億円の資金調達を発表しました。 また、その際に書いた記事がこちらなのですが、自分の想定の10倍以上読まれており、非常に嬉しく思っております。また、記事を読んだ後にコンタクト頂いた方も多く、様々な方とお話する機会が増えたことも個人的には嬉しかったです。その際

シリーズB資金調達の裏側: テックタッチはスタートアップ冬の時代になぜ20億円強を調達できたのか?

皆様、こんにちは! テックタッチ株式会社のCFOの中出 昌哉(なかで まさや)です。(@masaya_nakade)(入社エントリーはこちら) テックタッチは、2023年1月11日にシリーズBのファイナンスとして、17.8億円の資金調達を発表しました。その後デットでの調達も合わせると、20億円強の資金調達になります。 スタートアップ冬の時代と呼ばれて久しい中で、しっかりしたバリュエーション・資金調達金額だった事もあり、色々な人から少し話を聞かせてほしいと言われる事も多く、大

ダウントレンドにめげない?資金調達ラウンドを成功に導く4つの鍵

400F CFOの鵜月です。 本日、当社は12億円の資金調達を発表いたしました。 ここまで力強く伴走いただき、今回のラウンドにも追加出資頂いた既存投資家の皆様、新たに投資を決定頂いた新規投資家の皆様には感謝の気持ちで一杯です。当社は頂いたご支援を活かし、さらに成長を加速させてまいります。 そして今回、初めて最初から資金調達を主導する役割を担い、学んだことや気づいたこと、反省点などを自身で整理すると共に、これから資金調達に動く方のために、少しでも有用なtipsを提供できれ

不況下での財務的な経営の舵取りについて

2021年年末・2022年初からの大きな株式市況やマクロ環境の変化に伴い、多くの企業、特にスタートアップやハイグロース企業においては、その経営戦略の変更を余儀なくされているところも少なくないと思います。 (いわゆるスタートアップ企業である)弊社10Xにおいては、元来より長期目線で着実に会社や事業の基盤を作っていく経営スタイルを取っていたので、大きく慌てることはありませんでした。とはいえ、大きな環境変化に対して、適切に対応していくために特に財務的な観点での経営上の力点の置き方

スタートアップCEOはファイナンスをCFOに”丸投げ”してはいけない理由

どんなに優秀な人材・仲間が集まっていても、どんなに素晴らしいビジネスモデルや特許、競合優位性を持っていても、銀行残高のお金が尽きたら、社員に給与も払えない、取引先に支払いもできない、そこで完全なる「ゲームオーバー」…。いわば「スタートアップの死」である。 それがスタートアップという企業形態の悲しい事実である。 だから、スタートアップ起業をする人、つまりCEOは、ファイナンスをCFOに丸投げしては絶対ダメだと思う。今日はそれを書いてみたい。 ※スキじゃなくてもスキもらえると、