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人気返礼品をつくる職人《ひと》 ~鹿嶋市ふるさと納税 特別編 Vo.1~
この記事について
鹿嶋市ふるさと納税は、鹿嶋市にふるさと納税(ご寄附)をいただく皆さんはもちろん、返礼品を用意していただく市内生産•事業者の皆さんのご協力があって成り立っています。
そこで、ふるさと納税ポータルサイトなどでは伝えきれない、生産•事業者の皆さんが「どんなこだわりや想いを抱いて作っているのか」などをご紹介します。
1 vol.1 Charlie coffee 店主・鈴木 隼人さん
多くの人が嗜む嗜好品でありながら、知れば知るほど奥の深いコーヒー。
人気返礼品をつくる職人の第1弾として、「コーヒーの楽しさをもっと知ってもらいたい☕️」という想いをもってコーヒー豆を焙煎し販売するお店Charlie coffee を営む、鈴木 隼人さんにお話しを伺いました。
ドリップしたコーヒーを提供するお店が多いなか、Charlie coffeeはコーヒー豆の販売を専門としています。コーヒー”豆”屋を営む裏には、店主・鈴木さんの並々ならぬ想いとこだわりがありました。
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1.1 なぜコーヒー“豆”屋なのか
鈴木さんの前職は小売業のサラリーマン。
いわゆる転勤族で、仕事も「朝はお子さんが寝ている間に出勤し、帰宅はお子さんが寝た後という生活だった」と当時を振り返ります。
転機となったのは、岩手県に住んでいたとき。
もともとコーヒーが好きで、よく通っていたコーヒー豆専門店のご主人が「気持ちのいい生活をされていた」ことに気づいたこと。
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当時の鈴木さんの生活スタイルは仕事が中心で、同店のご主人の生活スタイルとは逆。
「家族が中心にあり、家族との時間・お金以外の部分で得るものがたくさんある仕事。理想とするライフスタイル(気持ちのいい生活)にマッチする。しかも、コーヒーが好きだし(笑)」と感じ、家族と相談し一大決心。
2013年5月に勤務していた会社を退職し、同年7月には、奥さんの実家がある茨城県鹿嶋市に移住しました。
移住当時、2人のお子さんは4歳と生後6か月。「子どもたちは小さかったのでよくわかっていなかったかもしれない。しかし、何よりも妻の安心した表情を見ることができ、決断してよかった」と心から感じたと言います。
1.2 都内の専門店で修業
鹿嶋市に移住してから約5か月間、都内の自家焙煎店で焙煎技術を学びました。
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その都内の自家焙煎店で修業するきっかけとなったのも、岩手県のコーヒー豆専門店のご主人。実は鈴木さんと同じくサラリーマンだったこともあり、鈴木さんが仕事の退職とコーヒー豆専門店の開業を考えていることを伝えると「何でも協力する」と深い理解を示してくれたといいます。
ご主人には生豆の仕入れ商社を紹介してもらい、さらにその商社には修行先となった自家焙煎店を紹介してもらったそう。
2 生豆とロースト(焙煎)へのこだわり
2013年12月、ついに念願のコーヒー豆専門 Charlie coffee のオープンに至りましたが、修業時代にはたくさんのことを学んだといいます。
そのうちの一つで、今も心がけているのは「豆の品質と価格とのバランス」。
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もちろん、品質の高い豆を使えば販売価格もおのずと高くなります。そこで、一定基準以上の品質と価格のバランスが取れる「ライン」の見極めが必要となります。
コーヒー豆には大きく分けて3つのグレードがあります。
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Charlie coffee 鈴木さんが選ぶのは、特に厳格な基準があるスペシャルティ。スペシャルティの中でもランクはあるものの、このクラスになると粗雑な欠点豆が無いといいます。
スペシャルティとは…
消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。
生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ない生豆であること。
そして、適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されて、欠点豆の混入が見られない焙煎豆であること。
鈴木さんが特に重要視する「一定基準以上の品質と価格のバランスがちょうどいい」のは、スペシャルティの中で1番下のクラス。
一番下とはいえ、「試飲すると、スペシャルティとプレミアムラインは明らかに違う。だからこそ、スペシャルティ以上であれば納得できるコーヒー豆を提供できる」と、お客さんと直接やりとりをするコーヒー豆屋だからこそのこだわりを明かしてくれました。
2.1 磨き続けるロースト技術
生豆の品質と価格はもちろん、その上で特にこだわっているのが、コーヒーの味を決めるといっても過言ではない”ロースト”(焙煎)です。
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コーヒー愛飲者の多くは、コーヒーの淹れ方を熟知した方ばかりではありません。そのため、「誰が、いつ、どのような方法(ドリップ式など)で淹れても美味しくなるように、雑味やエグみを除去する焙煎を心がけている」といいます。
その理由は、「前職の経験から」。
製造工程で(ささいなことであっても)何かしらやり残しがあると、次の工程の人がその「やり残し」を処理しなければより良いものにはならない。「やり残し」が残ったままお客様の手元に届いた場合、お客様が処理しなければならなくなる。
これをコーヒーに置き換えれば、雑味やエグみは焙煎時に取り除けるはずなのに、やり残してしまうと、取り除くのはお客様になってしまう。
そのため、「コーヒーの雑味・エグみを取り除くための情報はインターネット上に数多く見られるが、最初から取り除いておけば、本来は必要のない情報。焙煎時に”完全に”雑味・エグみを取り除くことを一番に心がけているし、それが焙煎者の技術」という言葉からは焙煎への強い想いが垣間見えます。
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ただ、そう話す鈴木さんも最初は「どうやったら消えるんだろう」と四苦八苦したと振り返ります。
そこで重要になるのが、その日の気象条件と豆の種類・時間・火力・空気の量などを記録しておくコーヒー豆の”プロファイル”。今でも焙煎時には必ず一定間隔で記録しています。
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豆の産地・種類ごとに、時間・火力・温度・空気の流れなどを少しずつ変え、何度も試して、雑味・エグみが出ない条件をひとつずつ発見していきました。そこで発見した条件は、別の豆に試してみて、さらに改善させていくことを続けています。
また、広く知られてはいませんが、焙煎に大きく影響するのが、気温と風の強さ。特に風の強さは、煙突から抜ける煙の量に大きく影響するため、それに合わせて、ダンパー(空気の量の調節する弁)を操作しながら火力を微調整します。
焙煎はまるで実験のよう。「焙煎するごとに新たな発見がある」と、鈴木さんは理想的なコーヒーの味を求めて、日々焙煎技術を磨いています。
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2.2 好みの豆の選び方
好みの味を見つけるうえで一番重要なのは、「豆の色」だと鈴木さんは言います。
例えば、パンも焦げれば苦いように、コーヒー豆も濃い色(いわゆる深煎り)になるほど酸味が少なく苦くなります。逆に、表面がブラウンで浅い色ほど、どんな国の豆であっても酸味が強いという特徴があります。
「生産国や農園で味が決まるわけではなく、焙煎されたコーヒー豆の色が、酸味と苦みを見分けるポイント。その真ん中の色が、酸味と苦みもマイルドで多くの方が好きなタイプ。いろいろ試してみて、好みの豆の色がわかれば、国や銘柄、お店も関係なく、好みの味がわかる」と教えてくれました。
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3 初めての方にもおススメの飲み比べセット
「コーヒー種類が多くてわからない」や「どれを選べばいいかわからない」と悩む方は、4種飲み比べ・豆が教える焙煎の秘密(ブラジル・コロンビア ローストセット)がオススメ。
このセットを飲み干した後、口に含んで心地よかった銘柄の「豆の色」が重要。
ブラジル産とコロンビア産銘柄を4種類、各銘柄の焙煎度が分かりやすく区別されています。「国名、産地、品種で風味が決まる」という固定概念を完全に取り去り、「焙煎が風味を決める」という焙煎の秘密を豆が教えてくれるセットになっています。
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4 ふるさと納税の"New"返礼品 KASHIMA 12 BLEND
ふるさと納税専用コーヒー豆(2024年度限定)として新たに返礼品に加わった「KASHIMA 12 BLEND(アロマ・ビターの2種類)」。
こちらの最大の特長はコストパフォーマンスに優れる点(500gを2回に分けて発送、計1kg)。1杯12gのドリップコーヒーで換算すると約83杯分にもなります。
価格を抑えながらも必要とされる豆の品質は確保し、これまで培った焙煎技術をフルに活かして、こだわって納得のいく味に仕上げた逸品です。
同BLENDを考案した背景は、物価上昇でコーヒー豆の値段も上げざるを得なくなり、「おいしいコーヒーを飲む機会を、値段の面からサポートしたい」という気持ちが芽生えたこと。値段を抑えつつ納得のいく味にするために、何度も何度もブレンドを試し、ようやくブレンドが完成したといいます。
商品名は、J1・鹿島アントラーズのサポーターが、チームが困難な状況でも後押しする姿に重なる部分を感じ、サッカーでのサポーターを表す「12」にあやかり、「Charlie coffeeが皆さんにとってのコーヒーのサポーターとなれるよう名付けた」と明かしてくれました。
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4.1 KASHIMA 12 アロマブレンド
アロマブレンドは、中煎りの豆をベースに、中深煎り(中煎りよりも少し焙煎が深いもの)をブレンドすることで、味のバランスを整えています。
柔らかい口当りとナッティーな香味が特徴。酸味と苦味のバランスが良く、誰にでも好まれるボディ感のあるコクを楽しめます。
「休みの日のゆっくりした朝などに楽しんでもらいたい」と鈴木さんは話します。
ペアリングとしてオススメなのは、和菓子のような砂糖を使うお菓子やスイーツ。和菓子などに使われる砂糖が、コーヒーの酸味を丸くしてくれます。
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4.2 KASHIMA 12 ビターブレンド
ビターブレンドは、中深煎りとCharlie coffeeさんで常に提供しているインドネシア産の深煎りをブレンドすることでバランスを調整しています。酸味が苦手な方はビターブレンドがオススメ。
朝すっきりしなくて、ガツッとスタートを切りたい人や、朝食などを食べ終わった後に飲むコーヒーとして最適。アイスコーヒーやカフェオレなど、アレンジを加えたコーヒーにもピッタリです。
ペアリングとしてオススメなのは、バターやミルクなどの油分が強い焼き菓子やケーキ。お菓子などの油が、苦みをマイルドにしてくれるといいます。
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5 最後に
多くの方に「おいしいコーヒーのある生活」を「KASHIMA 12 BLENDとともに安心して楽しんでもらいたい」と話すと思わず笑みをこぼしていました。
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6 【店舗情報】
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〒314-0031
茨城県鹿嶋市宮中2382-16
TEL 0299-95-9823
営業日:月曜日〜土曜日
※土曜日は第1・第3・第5土曜日のみ営業です。
営業時間:10:00〜18:00
定休日:日曜日/第2・第4土曜日
HP:https://charliecoffee.jp/
7 【鹿嶋市ふるさと納税の返礼品ページ】
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月2回(500g/回)発送しますので、新鮮な状態でお飲みいただけます。
期間は1カ月・3カ月・12カ月から選択(計1kg~12kg)し、豆のまま or 挽き豆のどちらかを全18パターンから選べます。
8 【鈴木さんから教えてもらった豆知識】
【コーヒーに砂糖とミルクがついてくる理由】
喫茶店でコーヒーを注文すると砂糖とミルクがついてきます。
両方入れるほうがいいというわけではなく、コーヒーを口に含んだ際に、酸味を強く感じる方は砂糖を、苦みを強く感じる方はミルクを入れることで、それぞれ酸味・苦みがマイルドになり、好みの味に調整できるように提供されているそう。
【コーヒーの保存方法】
密封した容器などに入れ、直射日光があたらない場所で保存。
すぐに開封しない場合は、香りが逃げないように密封した容器に入れ冷凍しておくのがおススメ。
解凍するときは、密封した状態のまま4~5時間常温においておくだけ。触っても冷たくなくなったらOK。
ポイントは、冷凍庫から出してすぐに開封しないこと。解凍前に開封すると、空気中の水分が入ることで結露し、コーヒーの香りが水に移ってしまい本来のおいしさが損なわれてしまいます。
【コーヒーを美味しく飲める期間】
鈴木さんが薦める”美味しく飲める期間”は、常温で日の当たらない場所に保管した場合…
・豆の状態であれば2か月程度
・粉の状態であれば2~3週間程度
なお、ドリップバックは業界標準は1年ですが、Charlie coffee さんは6か月としているとのこと。その理由は、鈴木さん自身が6か月後に飲んでも「おいしさに変わりがなかったから」とのこと。笑
【人に淹れてもらったコーヒーが一番美味しい】
例えば、料理をしている間に、その匂いで「お腹がいっぱいになった」と錯覚してしまうように、コーヒー豆を挽くなどの準備工程でコーヒーの香りを嗅ぐと、いざ飲むときに新鮮味が薄れてしまうから。だから、「人に淹れてもらったコーヒーが一番美味しい」と言われるのは、準備工程(匂いを嗅ぐこと)なしに、コーヒーを飲むことができるから。もちろん、「親しい人に淹れてもらうコーヒーは、さらに格別です」。笑
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