見出し画像

柏木公宰のエッセイ 第十六回「昔のアルバイトの話~大型看板~」

カレー屋、清掃ときて次に勤めたアルバイト先は大型看板製作。

その名のとおり、大型広告を印刷、加工する仕事。

ただ印刷は大型の業務用印刷機を使うため

そちらはちゃんと資格を持った正社員さんのお仕事。

ぼくらアルバイトは、その印刷された広告を加工していくことが仕事です。


このバイトの恐ろしいところは、ミスのリスクが高いところ。

自分の身長よりも大きなポスターをカッターナイフでキレイにカットしていく。

しかし、この時少しでもカットミス(直線からズレたり等)したらやり直し。再印刷。

印刷物は出力するのに結構時間がかかるのです。

その印刷物が大きければ大きい程さらに時間がかかる。

へたをしたら丸一日かかるものもあります(たぶん)。

なのでミスをしないよう慎重に作業しなくてはならず

繊細な技術が必要とするため、作業スピードは遅くても誰も文句は言いません。


そしておそろしいことがもう一つ。それはケガです。

カッターナイフや金槌など、作業道具でケガをすることも多いのです。

「早くしなくては」と慌てて雑に仕事を進めると・・ざっくり(怖)。

僕も一回カッターで指を切ってしまいました(泣)

傷口が治るのに一ヶ月ほどかかりました。恐ろしい・・


ちなみに、僕がいままでやったアルバイトの中でこの大型看板製作が一番楽しく感じれたアルバイトです。

もともと美大出身の僕にとって、ジャンルは違えどクリエイティブな職種だったからです。

出来上がった看板が駅や百貨店で貼られているのを見ると、結構感動します。

あとこの職場の人間関係も良好で、よく仲のいい人と飲みにいったりもしてました。

いままで僕はバイト内での人間関係は基本ドライに接してきました。

しかし、自分で「楽しい」と思えるバイトを見つけてからは自分の仕事に取り組む姿勢が大きく変わったような気がしました。

僕はこの看板製作で働いて以降、自分のスタイルに合うと印刷関連のアルバイトを探すようになりました。


・・しかし、それ以降もなかなか上手くいかないアルバイトライフは続くのでした(;^_^A

この「昔のアルバイト」シリーズ。まだまだ続きますm(_ _"m)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?