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柏木公宰のエッセイ 第十五回「昔のアルバイトの話~清掃業者~」

今日も昔のバイト話をしたいと思います。

季節はカンカン照りが続く夏。そんな日々に僕が選んだ次のバイトは清掃業。

僕が過去にやってきたバイトは、掃除や倉庫整理などの業務が多かったのですが、とうとう清掃を専門にするアルバイトを始めてしまった。

この清掃業がいままでやったアルバイトの中で一番きつかったです。


毎回現場が違っていて、チームになって車で向かいます。

現場に着いたらモップやポリッシャー、バケツ、バキューム、侵入禁止の看板など車から降ろして、その重い荷物を運ぶ。

主に清掃するのは床全体。

まず清掃するエリアをリーダーの人が地図をみて確認をします。

エリア内にある進行に邪魔になる椅子や家具などを、一旦別の場所にどかします。

この時、どかした家具等は必ず終わったら元の場所に戻さないとダメなので、どかす前に携帯で写真を撮って位置が確認できるようにします。

最初床に洗剤をかけ、ポリッシャー→水で洗剤を流す→バキュームで水を吸い取る→モップがけ→ワックスがけ、っといた感じで4、5人で電車のように進みます。

僕は最初モップがけ担当だったのですが、慣れてきたら水撒きとバキュームもやるように言われました。

一見簡単そうに見えますが、実は結構大変です。

まず水撒きをするのに蛇口を探します。マンションやビルには必ず清掃用に使用してもいい蛇口が存在します。現場によって位置がバラバラなのでそれを探すのに時間を使ってしまいます。

水撒きが終わったら、その水を吸うためにバキュームという機械を使います。このバキュームはコンセントで電気をとって動くので、こちらも業務用に使用していいコンセントを探さないとダメなのです。

そしてこのバキュームの使い方が意外と難しい。

手押し車式の機械ですごい勢いで水を吸ってくれます。しかし大きさが地味にデカく、小回りがききにくいため狭い場所では非常に使いづらい。

ちなみにあまりにも狭い場所だとバキュームは使えないので、この場合水切りをつかい水をちり取りで回収してバケツにいれます(過酷)。


この工程が終わって次にモップがけができるのですが、モップがけは簡単であるが故、丁寧にやらないといけないのです。

モップの次にやるワックスがけは床をコーティングするためかなり慎重にやらないといけないのです。なのでホコリ一つも許されない。

真夏の炎天下の中、水撒き、バキュームでへとへとになってモップがけ。

あまりチンタラしているとワックスがけ担当の人に「早くしてよ」と怒られることもよくありました(笑)。


現場もいろいろでビルや体育館、オフィスに消防学校、病院とさまざまである。

仕事はかなりきつかったが、いろんな場所に行けたのは楽しかったです。

でもみんな死んだ顔で仕事してたな~(俺も含めて)。

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