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スウェーデン渡航記⑤<教育・医療>

こんにちは!トビタテ10期で#お天気お兄さん のかしゃいです!
今回は前回触れていた通り、教育・医療の分野に絞って記事を書きたいと思います。

1:教育
2:医療

1:スウェーデンの修士課程(Master Course)の授業について

<特徴>
・授業の数が少ない分密度が非常に濃い(PBL型の授業)
・クラスの年齢層が幅広い(28~30歳前後が多い)

まず、大きく違うのは受講する授業数です。日本では一週間1コマの授業を10科目ぐらい取るのがスタンダードですが、スウェーデンでは1セメスターで2〜3科目です。
これだけ聞くと遊びたい放題じゃんって考えるかもしれませんが、それは全く違います。1つの授業で講義・演習・プロジェクトの全てを扱っているので週に1つの授業で週5~6コマ程度があります。どの講義も密度が濃いので本気で取り組まないと一瞬で放っていかれます。笑 少しだけ高校生の時の講義に戻った感覚もありますが、全ての出席が必須ではなく特定の演習やプレゼンのみの出席が必須なので、社会人や子育てをしているクラスメートにとっても修士号を取れるような配慮が行き届いています。その中でも、PBL型の授業と書きましたが、授業と並行して実際の社会問題に対する評価や解決策の提案についてのプロジェクトを行います。

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上に実際のガイドラインを載せています。内容はプロジェクトの構成からデータ集め、そして評価まで一つ一つシビアに評価されるので留学開始直後の科目としてはかなり苦労しましたが、テストさえ終われば終了の授業と違い、実践的な学びを深める事ができます。
次に、クラスの年齢層が非常に幅広い点です。スウェーデン人のコースは学部が3年間なので年下もいるのですが、自分の所属するInternational Courseでは基本年上が多いです。主な年齢層は30歳前後で修士課程に来る前に数年政府組織で働いてたり、企業勤めしていた人など多様性に溢れています。中にはシリア難民で母国を離れてスウェーデンで第2の人生を過ごすために、他の学校でスウェーデン語を受講している学生もいるなど、全く違うバックグラウンドを持った人が同じ土俵で授業を受けています。各々全く異なるバックグラウンドを持った人が議論をすると多様な視点が生まれて非常に有意義な議論が行えるのが自分の中の収穫となっています。

2:スウェーデンの医療について

<良い点>
・マイナンバーで国民のカルテ管理をしているので、お医者さんが過去に自分に処方された薬などをすべてチェックでき、最寄りの薬局で簡単に薬を受け取れる
・大人は1年での医療費の自己負担上限額が決まっており、子供は医療費が無料である
<悪い点>
・専門医は電話で必ず予約を取ってから診察を受けることになるが予約で数週間待たされることがデフォルトである
救急で駆け込んだとしても数時間待たされる事がある

医療については上に良い点と悪い点をあげましたが、個人的には悪い点が目立つ印象があります。高福祉国家で有名な北欧諸国の一つなので医療は充実していると思っていましたが、意外とそうでもありません。
病院に行くためには、
1177.se という総合案内所に電話をする。(基本的に全然繋がらない。)

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②数週間先に専門医の予約を取る。
そこで初めて診察となります。これよりも緊急性の高い場合は、直接総合病院に行くことになるのですが、救急搬送された人でも番号札を持って待たされる始末だそうです。スウェーデンの医師不足や劣悪な状況は以下のニュース記事の一部抜粋のように国内でも度々問題になっているそうですが、中々政府も有効策を打てていないとのことです。

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いかがだったでしょうか。教育では日本と異なる学習スタイルがあったり、医療の面では中々福祉大国のイメージとはかけ離れた一面があったりと同じ先進国でもこれほど違いがあるのかと驚かされています。

今までこのように記事を投稿してきましたが、渡航してからちょうど3ヶ月が過ぎ、ようやく生活する上での大体のリズムは掴めてきました。これからもスウェーデンでの日々の発見などこまめにあげていこうと思っているので、是非ともよろしくお願いします!


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