『妖精配給会社』読書感想。
生温い炭酸水のような、独特の味わいがクセになる短編集。
『アフターサービス』
無から財を産む方法を揶揄した一篇。
理屈では分かっていても、そこに一歩足を踏み入れてた途端盲目になってしまうものなんだろうな。
自分で気づけていないだけで、私自身も今現在何かしらに捕われ搾取されているのかもしれない。
『妖精配給会社』
聾であるため、宇宙からのキュートで邪悪な使者に侵されずに済んだ彼は幸なのか、不幸なのか。
間違ったマジョリティにいた方がマイノリティより居心地が良いということはままある。
1人に1匹ずつ与えられた妖精甘い言葉を囁かれ続け、それぞれうちに籠る人間たち。
『春の寓話』
姫だから、上品だからといって美しいとは限らない。
今だったら叩かれそうなゴリゴリのルッキズム。
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