見出し画像

【詩】blue

大事なものはいつもどこかへ

転がり去ってしまって

戸惑いと焦燥だけを残して消えていく

遠のく脚音はビブラート

最果ての音楽を聴きながら育った植物は

汚泥を礎として生まれ閉じる


薄いブルーをした果実は

スイカの匂いがするけれど

中身は透明なブルー

薄皮越しに溢れそうな程

悲しみが詰まっていた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?