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【詩】バターナイフ

海へ飛び込めバターナイフ

食器棚の片隅で

陽の目を見ない日々はもう終わり


イワシの群れと共に回り

銀色の嵐を起こせ


鮫の腹をかっ裂き

心踊る

踊らされる

操られる

血塗られた夢を見よ


それでもバターが恋しいのなら

牡蠣殻の上に降りてくればいい

甘やかな薫りに包まれて

心ゆくまでゆっくりおやすみ

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