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オンライン手話レッスン指導からわかったコト

:”内省”ブーム到来?

2020年3月に入ってから次第にコロナ禍が表面化、
50日経った今、国内はすっかり自粛ムード。
家にいる時間が長くなり、その分、
外に向けられていた意識が、
内(自分自身)へと向かうようになってきました。

「余った時間を何に注げばいいのか」
「今、自分にできることとは」
「自分がこれまでしてきた事とは」
「自分とは何か」

…あ、病んでるわけではなく、(笑)
コロナ禍のおかげで、
”自分(の人生)を見つめ直す機会ができた”
と捉えられるようになりました。
マイナス面に目を向けるのは、危機管理の面において大切ですが、
精神衛生上、プラス面にも目を向けていくのも大切かなあと思います。

:オンライン手話レッスンにいたるまで

…それちゃいましたね。
オンライン手話レッスンの話ちゃうんかい!?
というヤジは聞かないようにして…と。
(そもそも聞こえへんやないかい)

3月前までは直接対面のカタチで、
マンツーマン手話レッスンをさせていただいておりましたが、
緊急事態宣言が出てからは、
複数の生徒さんから「外出を控えたい…」という声が。

もしかして今後、オンライン手話レッスンが増えるのでは…
ということで、急きょ(的場)浩司…じゃない、
アノ工事要らずWi-Fiに、PCまでお買い上げ。
PCはMacのリファービッシュ(初期不良整備済品)2019年モノ。
5分単位で無くなっていくので、ずっと注文画面とにらめっこ。(笑)
Core i5にしたのですが、2年以上使うことを考えるならCore i7がいいようです。
(今後出てくる新ソフトの対応が7に移行する可能性があるとか…)

案の定、ありがたいことに、
4月に入ってからはオンラインでの手話レッスンのご依頼が増え、
「オンライン手話レッスンはどんな感じ?」との質問を
受講側&指導側からも受け、
いい機会なので、少しずつまとめてみようかな…
と思い至ったわけでございます。

:オンラインとリアルの違いとは?

ずばり、見え方。
つまり、平面(2D)と立体(3D)の違い。
前者がオンライン、後者がリアル(直接対面)です。
多少見づらくなるだけだろう…とタカを括っていましたが、
やはり大違い。
(※通信状態からくる見づらさについては割愛。)

リアルにあって、オンラインにない。
それは”奥行き(手前or奥)”
指文字の”い”と”ち”が一番わかりやすい例でしょう。
結構、平面的な見かけが似ている表現です。
逆に、こちらは平面的に表現しているのに、
前に突き出す感じに表現していると間違えて読み取られたことも。

でも、読み取れる人は読み取れるのです。
手話歴を差し引いて、その人らの共通点を探ってみると、
・その手話表現をもともと知っている。
・リアルにおいて既に、話者(カサイ)の表現に慣れている。
この2つが浮かび上がりましたが、
もう一つ、何かあるような気がするのです。

:立体的に視るための”奥行き”

仮説ですが、もうひとつの要素とは。

・(意識にor無意識に)モノゴトを立体的に視るクセを持っている。

もう入門の時点で、読み取る力の差が人によって明らかに違う時もあります。
私の手話表現の真似がべらぼうにうまかった人のことをいまだに覚えています。

少しそれましたが、オンラインでの手話レッスンの際は、
リアルの時よりも”立体的”に視る(表現する)
つまり、双方とも”奥行き”を意識されてみてはいかがでしょうか?

指導者(私)の場合は、新出単語の表現の際は、1回目は真正面に向かって表現、
2回目は体を斜めにして、”奥行き”を意識させるような向きで表現しています。

:傾聴力+観察力=”奥行き”の認知力?

まだ確信には至っていませんが、指導の経験上、
聞き上手な方・気配りが上手な方ほど、
(3D的)空間把握力が高い
イメージがあります。
つまり、普段からよく相手を”視て”おられるのでしょう。
それも、表情やしぐさと言った外面だけではなく、
「この人はココロの中では何を考えているのだろう?」など、
ヒトの”奥行き”、すなわち”内面”までも視ている方。
物理的な”奥行き”と精神的な”奥行き”=”内面”。
相反しているように見えて、
実はつながっているのかも…しれませんね。

:オンラインのメリットは?

自分の表現を客観的に視ることができること。
ずばり、これでしょう。
否応なしに自分の手話も視野(ワイプ画面)に入るわけですから、
自分の手話表現は普段どのように見えて(見られて)いるのか。
そこに意識が向きやすい。
拒否反応を起こして、視野からシャットダウンしてしまう
方もおられるのかな…(笑)

しかし、自分の表現を客観的に視ることをも通して、
自分自身の手話表現などの”内省”にもつながる
わけですから、
それがゆくゆくは、
”奥行き”の認知力を上げることにもつながるのかもしれませんね。

オンラインでの手話レッスンにおいては、
”奥行き”の分かりづらさがある反面、
”自己内省”からくる”読み取り力向上”のチャンスがあるのでは。

オンラインにおいても意識の持ちようによっては、
プラスマイナスゼロ、むしろプラスに働きうるのかもしれませんね〜。

これからもオンライン手話レッスンを通して、
気づいたことがあれば、このカタチで共有していこうと思います。

ああ、幾星霜。

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